「アユイング」と呼ばれる鮎のルアー釣りが、近年いろいろと賑わいが出てきている。メジャーメーカーがわちゃわちゃすると商業的で一気に生臭くなるが、中小メーカーが活躍しており、スクールもあるほどだ。海のボート釣り専門の私でもちょっと興味深いジャンルなので、今回はその釣法に触れてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)
鮎(アユ)のルアー釣り
友釣りは、おとりの鮎に縄張り争いで体当たりをしてくる鮎をハリがかりさせて釣る、これはご承知の通りだ。
そのおとりを生きている鮎ではなくルアーを使い、キャスティングをして縄張りにつっかかって行くように釣る。
ルアー釣りそのものが、魚を喰う魚にエサと思わせ喰わせる釣りなのだから、ルアーでケンカを売ることもできるだろう。それを8〜10mの長いサオでなく、8〜9フィートくらいのルアーロッドで狙うのだから、これは魅力的だ。
鮎ルアー釣りのおもしろそうなところ
ビシッと鮎用のスーツを着込んで、中には背に名前を書いて10mのサオを持つ気合の大将の向こうで、短パンにタイツと短サオで釣るんだから、おもしろくないはずがない。
それも、大将クラスでもおとりがなかなか泳がしにくい難易度のある瀬でもルアーは泳ぐし、掛けてくる。数を釣るのもいいが、多少なり釣るだけで痛快な気分になれそうだ。
ルアーはエサにはかなわないということも言われるが、一概に劣るとも思わない。でも、この場合、友釣りはエサ釣りではないので、本物か偽物かの違いだ。
縄張り侵入者に反応をする鮎は、ルアーでも半信半疑で様子を見るだろうし、寄らば掛けるぞだ。青物ジギングもこんなところがあり、寄れば掛かる。分が悪いこともなさそうだと、オフショアの門外漢でも思う。
だから、ルアーで釣ったらどれだけ面白いだろうか。涼しい川に足を入れて釣るのは、暑い夏の魅力だし、なにより夏の肴で見事なおいしさだ。おいしい魚を釣って食べるのは、感慨深いし、私の釣りだ。
どんな人がチャレンジするのか
これは、歴史も浅いのだからチャレンジだ。例えば渓流のルアー釣りをしている釣り人が対象を広げて着手するというのは、想像に難しくない。
さらには、全く別のジャンルの釣り人が、これは面白そうだと興味を抱くパターンもある。そして、友釣りはできないけれど、ルアーならばのんびりとやってみたいという方々まで対象に入るような気がしている。
以外にも、筋金入りの鮎師の方が、高齢になり瀬に入るのがきつくなり、ルアーならば投げられるので、瀬に入らなくてもよいという理由でチャレンジしているというエピソードを動画で聞いたこともある。
その他にも、のんびりゆっくりと来て、川で涼しく釣って行くというような、海釣りの転身組も少なくないとか。
酷暑の夏、海の釣りはかなりのきつさだが、鮎の釣り場は山に近く、清流に触れられるので無理をしなければ、夏の釣りとして好都合だと考えられそうだ。
アユのルアー釣りは可能性に満ち溢れている
私もチャレンジしてみたい。渓流は歩けないし、瀬に入るのは絶対に無理だけど、岸寄りからのキャスティングならば、海でやっているのと同じだから、できるかもしれない。
考えるほどにやってみたい。細君との晩ごはん2匹釣れれば、その日は幸せを感じられる。だけど、兵庫県の河川では、現在のところルアー使用が認められる河川は無いに等しく、保守的な状況だ。全国からの流れが変化を作るのを期待したいし、来シーズンの課題ができた。
<丸山明/TSURINEWSライター>
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