テーマは「乗っ込み釣り場を転戦」。茨城県下妻市にある砂沼を舞台にした乗っ込み狙いだったが、時間の経過と共に魚は減り、濁りも取れてきてしまった。もはや万事休すとはこのこと。どうする吉田!?
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
一旦小休止
砂沼北側・共和コンクリート工場前のアシ原で竿9尺両グルテンの底釣り(水深約50cm)でアッパーだったが、朝イチに魚を掛けた吉田。しかしその後はウキが動くもののスレ掛かりさえもなくなってしまった。時刻は早くも8時すぎ。
「今、ウキに出ている動きのほとんどは道糸アタリでしょうね。仮にハリスに触れた動きであれば魚体のどこかでスレてきてもおかしくないでしょうから」
つまりエサに興味を示している魚がいない?
「おそらくは。きっとハタキに夢中なんでしょうね」
対策は?
「竿を10.5尺に伸ばしてハタキ場から少しだけ遠ざけたりもしたのですが、食いアタリは一度も出ませんし、それどころか横っ走りなどのスレアタリも少なくなってしまいました。周辺の濁りはあるので、魚はたくさんいるのでしょうけど。ちょっと休憩かな」
桜とハタキに春を感じる
ポイント休めを兼ね、パトロールに出た吉田を待ち構えていたのは、無数に岸近くを泳ぐ大型ベラの魚影だった。場所は住宅下ワンドの岸辺に咲くサクラの木の陰。
「やはり魚は陰が好きなんですね。ほとんどが陰に沿って泳いでますもんね」
また同ワンド最奥の浅場では、コイ交じりで強烈なハタキが続行中。
「花見をしながら乗っ込み見物だなんてサイコーのシチュエーションですね。春だなぁ」
何をのんきなことを言ってるの。このままじゃオデコ濃厚だぜ。そうでなくとも、朝よりはハタキが静かになってきたのは間違いないだろ。そろそろ釣り座に戻って再開しようぜ。
30分ほどのポイント休めから釣り座に戻ると、心配していた事態が起きはじめていた。
「あれ?岸際の濁りが徐々に薄くなってきましたね。こりゃいよいよヤバいかな」
魚はまだいる。しかし朝よりは確実に周辺の濁りが取れてきた。これはイコール魚の量が減ったか、もしくはハタキが終息気味になったサインだろう。いるうちに釣ってしまわないと、それこそ取り返しがつかない。
「朝からさんざん岸近くを狙ってきましたが、食いアタリはゼロなのでちょっと違うことをやってみます」
徐々に濁りが取れていく
そう言って吉田が用意したのは13.5尺の竿とドボンオモリ。そう、前日48cmが釣れたと言う釣り方を真似てみようという作戦だ。
9時に再開。しかしウキは動くことなく、周辺の濁りはさらに薄くなるばかり。
「いよいよ底が見えてきました。これはいよいよヤバいかもですね」
でも、すでに沖打ちに替えているのだから、短竿よりも影響はないんじゃない?
「はい。替えたタイミングは悪くないと思うのですが、いかんせんウキが動きません」
そこでさらに沖を狙ってみようと16.5尺を継ぐも14時25分に尾っぽでスレさせた以外は竿が曲がることなく、ついに心も折れて納竿。
ちなみに並びでヘラを釣った人はゼロなので、手だれの吉田をもってしても今日に限っては歯が立たなかったということなのだろう。
だが取材的にもこのままでは終われない。明日もう一度砂沼に来るか、それとも日をあらためて別の場所に行くか。吉田の迷走はまだまだ続く。
次回も「乗っ込み釣り場を転戦」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
砂沼