「セリ採りにはまだ早いかな」なんて思いつつ、「今年は暖冬」とニュース等で伝えられている事実を信じ、2月10日に出かけてきました。当日は予想通り「時期尚早」だったものの、頑張って何とか晩御飯のおかず分を採ることに成功! 翌日腰痛になる程夢中になった当日の様子をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
セリ採りのポイント
セリは川辺や田んぼの畔、農地の水路といった水分を多く含む土地でよく見られます。「水分を多く含む土地」ということで、必然的に釣り場の近くがポイントになっていることが多く、釣りとセットで楽しむことも可能である他、年々、セリを知っている人が少なくなってきたせいなのか、近年3月~4月の最盛期となれば多くのポイントで採り放題!
確かにスーパー等で売られている立派なセリ(水ゼリ)に見慣れていれば、田んぼの畔や湿地に生えているセリ(田ゼリ)は丈、太さともに小柄で且つクネクネしているので、別物に見えてしまいますよね。
今回は専門で採りに行く!
基本セリ採りは大抵30分、長くても1時間ほどで十分な量を確保できるため、筆者は釣り、もしくは他の山菜採り(ノビルやカラシナ、フキノトウ等)とセットにすることが多いのですが、今回は時期がまだ早く、生えていたとして「小さめポツポツであるのでは」と考え、釣りの準備はせず、専門で採りに行くことに。とりあえず今年初として選んだ場所は、自宅から車で1時間程走った所にある入間川の河川敷ポイント。
ここは毎年安定して採れることに加え、国(国土交通省)の公有地であることを確認済である点も安心材料。時間をかけて、足を使って、じっくり採ろうと思います。
準備した道具
以前は、お手軽な入れ物としてコンビニ袋を使っていましたが、「プラスチックごみ削減」という世の中の風潮を意識し、昨年よりバケツを持参するようにしました。
一ヶ所目のポイントで無事発見!
入間川の土手沿いに車を止めてくてく歩いていくと、長年お世話になっているセリポイントが見えてきました。パッと見、落ち葉で地面(湿地)は覆われ、セリはおろか、生命力にあふれる新緑の姿は見当たりません。
それどころか、日当たりが悪いこの湿地帯には5日前に降った雪が残ったまま。「趣のある景色だな~」なんて思いつつ、同時に「セリは期待薄かな」とも思い、長靴を履いて鬱蒼としたポイントに入っていきます。少しかがんで目を凝らすと……落ち葉の隙間からギザギザの葉がチラリ!
スーパーで売っているセリ(水ゼリ)とは程遠いサイズですが、田んぼの畔や湿地に生える、ちょっと色が濃いめの田ゼリとしては立派な15cmクラスもチラホラ。落ち葉の隙間にギザギザの緑を見つけたら、周辺の落ち葉をかき分けるとかたまって見つかるので、「1本見つけては周辺をかき分けて採る」の作業を繰り返します。
セリ採りとしては、相当効率が悪いのですが、宝探し感覚でこれがなかなか面白い! 魚釣りで例えたら、前日より若干水温が下がった時の根魚釣り、といった所でしょうか。因みに「水ゼリ」と「田ゼリ」は、単に生えている場所が違うだけで、種は同じです。
家族4人炊き込みご飯一回分を確保
水路等で群生していれば、ものの数分でバケツ満タンにできるのですが、2月前半とまだ時期尚早であるこの日は「見つけて、かき分けて、丁寧に採って」を繰り返さなければなりません。
従って、バケツ半分弱埋めるのに要した時間は1時間半。とはいえ、何とかこの日の目標である「家族4人分炊き込みご飯一回分」の確保に成功! かな~り腰にきてしまいましたが、清々しい思いでこの河川敷湿地ポイントを後にしました。
用水路でも水ゼリ発見
帰り道、「ひょっとしたら」と思い、遠回りをして用水路のポイントをのぞいてみると、予感は当たり、ほんの狭い範囲ですが立派なセリ(水辺に生えているので水ゼリですね)を発見! ササっと採り、炊き込みご飯にプラスして、もう一品分も確保することに成功!