ワームにはニオイつきのものがある。素手で触れてしまうと人間の嗅覚では「うわっ」というニオイがしてくれるが、これが魚にはいいらしい。多くは普通のワーム(塩ビ素材)に浸けられているのだから、このニオイ汁、その他のワームにもつけて活用しない手はない。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
ニオイつきワームの汁は貴重
便宜的にここではニオイつきワームが浸かっている液を「ニオイ汁」と呼ぼう。このワームは、日中でも夜釣りでも魚の反応が確実によくなる。ただ、アジングなどに使っているとフグやベラなどの雑魚の魚もバクバクと食ってきてしまうので、使うシーンを選ぶのだが。
私も実はニオイ汁をニンニクやごま油などで自作したこともある。単にこれらのエキス的なものを混ぜ、ワームを浸けておくだけ。そんなものでも、結構渋い時期のメバルの反応がよくなった。
それが本式の、メーカーから出ているニオイ汁ならば、自作品に効果が劣るわけがない。ということで、せっかく買ったなら別のワームにもニオイを移して、有効活用してやろう。
同じ袋に浸けるだけ
方法は簡単。ニオイ汁にワームを浸けるだけである。
上の画像はタチウオ用のニオイつきワームである。こいつに、他のワームを浸けてみる。同じ袋に、ワインド用のワームを投入する。
むろん他のワームにも活用できる。ただニオイつきワームはどうしてもいろんな魚からの猛攻を受けてしまうので、今回はそもそも素材が丈夫なエラストマーのワームに浸けてみた。汁に浸けて、袋をしっかりと閉じて保管するだけ。
どんなワームにも基本的にニオイづけできると考えていいだろう。ただ、何もかも同じワームに袋に混ぜて保管してはいけない。塩ビ素材とエラストマー素材は成分同士が喧嘩して同じ袋に入れておくと溶けてしまう。保管する袋は別々に分けるなど、注意しよう。またニオイ汁自体、何かと漏れやすいものなので、できれば密閉袋に入れて保管した方がよい。
夜の魚に効果大
かつて自作したニオイ汁ワームでは、メバリングでチヌがくることが多かった。チヌはまあ大体どんなワームにもプラグにも反応がいいが、低水温期の4月に連発することもあったので、ニオイの効果があったとみていいだろう。
実はまだ上のニオイ汁につけたワームで釣果はないが(もとから入っていたワームでタチウオとカマスは釣った)、悪いわけがないだろう。特にナイトゲームで、ベイトを追う視力がよくない魚には効果が期待できる。食うのがヘタなシーバスのバイトを深くするのにも良いかもしれない。