相模湾の船カワハギ釣りで20cm超え中心に7尾 誘い過ぎにご注意を

相模湾の船カワハギ釣りで20cm超え中心に7尾 誘い過ぎにご注意を

カワハギの看板を年間通して掲げ、午前・午後の2便体制で気軽にシーズンごとの釣趣を味合わせてくれるのが相模湾長井の週刊つりニュース協定・儀兵衛丸。8月23日(火)、午前便に乗船した。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・田中義博)

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船釣り エサ釣り

儀兵衛丸でカワハギ釣り

秋の声が聞こえ始めるこれからの季節。釣り人を熱くさせるのがカワハギだ。産卵を終え、その体力回復のためにエサの追いも活発になる反面、シグナルもなくエサを奪っていくシーンも多く、「エサ取り名人」の異名を持つことから、釣り人を熱くさせる。

相模湾の船カワハギ釣りで20cm超え中心に7尾 誘い過ぎにご注意をタックル図(作図:週刊つりニュース関東版APC・田中義博)

舵を握るのは梶ヶ谷孝宏船長。長井沖のカワハギの近況を聞いてみる。「例年、産卵を挟むこの時期は、カワハギもナーバスになっていて、なかなか素直に口を使わないですし、アタリが出ても食いが浅いので必然的に1尾を手にするまでのハードルも高くなってしまいますよね。半日船で実釣時間も短いので、まずは1尾……という気持ちで向き合ってもらえたらと思います」と現況を語ってくれた。

序盤はアタリ遠く難渋

私の釣り座は右舷胴の間。7時の定刻に出船。約15分で地先にある亀城根の東のポイントに到着し、水深12mでスタートする。

海況は南寄りの風2~3m。波はないものの潮色は強い濁りが入り、透明度は低い。潮流は西方向へとゆっくりと流れていた。

エサのアサリを装着し、実釣スタート。オモリ着底後、さっそく誘いに入る。まずは誘いを兼ねてオモリで底をトントン。手に伝わる感触の違いを意識しながら、魚がどのエリアについているのかを見きわめていく。

オモリからの感触が硬い部分は根の上。柔らかい部分は砂地に仕掛けが移動した目安になる。岩場ではベラやトラギス、フグ類が高活性で、砂地ではゲストすらアタらない展開で、狙うポイントが絞りづらい。

そこで魚っ気のある根の上を基点に、ゲストにエサを取られないよう徹底して誘いを入れてエサを動かし続ける。そして、砂地の感触に代わるエリアで仕掛けをステイ。ゼロテンションの状態でアタリを見きわめていく。

根の中に群がるゲストのなかにも食い気のあるカワハギがいるはず。そのカワハギに付けエサをアピールし続けて仕掛けに執着させ、ゲストのいない場所でアタリを引き出していく……というイメージ。

同船者はコンスタントにヒット

開始から30分、その狙いが的中し前アタリが到来。アタリが消えないよう軽めに叩きを入れてから、再びゼロテンで待つと、ハリが口の中に入ったコッコッというアタリに変化。そのアタリの振幅が増幅するのに合わせてアワセを入れた。一瞬の間があったのち、ドドドっという大型特有の抵抗。何とか竿を立ててその初動は耐えたものの、すぐさま訪れたセカンドランで無念のフックアウト。回収したハリは大きく伸ばされていた。

コンスタントに本命を手にしていたのが右舷トモに座った横浜市の二見さん。「何も難しいことはしていなくて、船下をていねいに釣っているだけですよ」と話していた。

そんな二見さんの誘いを見てみると、オモリが着底したら小さいストロークで叩いてからステイ。集寄型の中オモリの重さで仕掛けのテンションをコントロールし、多少の張りと弛みを生むなかで出るアタリを掛けていく釣り方であった。

二見さんは、終日同じ誘いで釣り続け、20cmオーバーを中心に沖上りまでに7尾という好釣果。

攻め方を変えて好転

私は潮が流れなくなったのに合わせ、攻め方を変える。これまでゲストのアタリに翻弄され、カワハギの活性の低さにアジャストできずに誘い過ぎていたのを止め、誘いは極力小さく静に止める。

相模湾の船カワハギ釣りで20cm超え中心に7尾 誘い過ぎにご注意を苦労の末に手にした初カワハギ(提供:週刊つりニュース関東版APC・田中義博)

さらに、ステイさせる場所も根と砂地の境に的を絞り、長めのロングステイへとチェンジ。すると、9時に初顔を拝むと、今までの不調が嘘のように本命のアタリをとらえ、11時の沖上がりまでに二見さんと同数の7尾まで数を伸ばすことができた。

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