小川をそっと覗くとピュ!っと勢いよく泳ぐ魚がいる。「ハヤ」と呼ばれ親しみ深い"カワムツ"だ。エクストリーム・ツララスタッフの山浦さんがスタンダードライトゲームロッドGroovy(グルーヴィ)を携えてカワムツを狙ってルアーフィッシングを行った。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・立石寿栄)
「カワムツ」はどんな魚?
カワムツは周囲に水田が広がる里川や住宅地近くの水路などに生息する日本産淡水魚。仲間にウグイやオイカワなどがいて、同じような場所に生息している。繁殖期は5月~8月でオスは色鮮やかな婚姻色が体を覆う。10~15cmに成長し、オスは20cm近くまで大きくなることもある。
カワムツが生息する里川とは、住宅地や水田などの側の川のこと。ウォーキングや犬の散歩をしている生活圏内に、婚姻色も美しい魚たちが潜んでいる。ルアーへの反応もよく、朝や夕方のちょっとした時間でも楽しく狙える。
川釣りの注意点
河川よっては内水面漁業組合があり、釣りをするために遊漁券が必要な川もある。地域の釣具店での確認はもちろん、ホームページを持っている漁協もあるので釣行前に確認を。また、自動車で川へ行く人は駐車場所を事前に調べておくことも重要。釣り場では散歩をしている人もいるので、サオを振る時は周囲を十分に確認する。
基本のタックル
ロッドは渓流用やアジング・メバリングなどのライトゲームタイプで硬さがライト・ウルトラライト、長さが6~7ft。リールは小型スピンッグリール1000~2000番、スプールが浅溝タイプ。ミチイトはPEライン0.4号、リーダーは合わせた時に魚を弾いたり、バレを防止する狙いでナイロンを使用し、太さは1.5号。
ルアーは魚のサイズに合わせて渓流用・管理釣り場用の軽量スプーン1~2.5g、スピナー1.5~3gを深度と流速で使い分ける。フックはシングルを基本に、チェイスばかり続き食いが悪い時はトリプルを使用する時もある。
カワムツ釣り場の探し方
カワムツ狙いの好釣り場は、里川では瀬の下にできた窪みや堰下のプールがメインステージ。魚が少し深い場所に集まる傾向があるためだ。流れがあることも食わせやすい条件のひとつとなる。
水路の場合は、まずサオを持たずに魚がいるのか、歩きながら見て魚を探す。水中で何かピュー!っと早い動きをしたら魚。水門があれば、その周辺にも魚が集まりやすい。また、朝夕方にライズしているので、探しておくことも有効。
ルアーはスプーン&スピナー
スプーン、スピナー別でのルアーアクションに違いはない。基本的には投げ巻くだけでОK。食いが悪い時はリフト&フォールで誘うこともあるが、その日の状況を判断して表層を引いてみたり、中層引いてみたりする。
どちらのルアーでもリーリングは、基本的にはゆっくり巻いた方がいい。ゆっくり巻いて、魚が追ってくる姿を見ながらスピード調節をしたり、流れの中を釣るため、ルアーのレンジをキープするために早くしたり遅くしたりする。
また、落ちてくるルアーに反応することもあるため、”落ちパク”を試すことも有効。水路では壁際にティップ(サオ先)のみ突き出して、ルアーを落とすだけでヒットすることもある。
カラーについて
ルアーカラーはゴールド、シルバーを基本にレッドやオレンジにかえていき、気分でマットやグリーン、グリーンラメなどを織り混ぜて使っている。
まずゴールドを投げて反応を見て、微妙に違ったらシルバーに交換して様子をみる。スレてきたらルアーをかえて様子をみるが、ほぼ食わなくなるのでカラーやルアー交換よりも場所を移動することが有効。
あると便利な釣行アイテム
基本的に魚を探して釣るスタイル。偏光サングラスは水面のギラツキを押さえて泳ぐ魚を視認し、ルアーを引いて泳ぐ層もしっかり見ながら釣りをできる。オイカワやナマズなどの思わぬ大物がヒットすることもあるので、ネットがあると安心。
初夏のカワムツは婚姻色が出て美しい時期。生かしバケツや観賞用クリアーケースで観察することをオススメ。観察した後は釣り上げた場所にリリースを。
草むらや川の浅瀬を歩く場合にはブーツ、また、虫除けスプレーもあるとうれしいアイテムのひとつ。