味のいい魚だから「アジ」と名前が付いたと言われるほどにおいしく、身近な魚がアジ。そんなアジの情報が入り、11月下旬に明石沖で晩秋のマアジ釣り。尺アジを交えいい釣りができたのでリポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター丸山明)
播磨灘のアジ釣り
堤防の小アジ釣りは、海釣り入門の数が釣れる人気者です。しかし、沖釣りで釣れるようで意外と釣れないのがアジで、それも尺サイズ前後の型物となるとなかなか難しい狙いものです。
食わしてからの巻き上げで引きの強い型物ほど口切れのバラシが多くなります。それでも、関西では大阪湾や和歌山で夏から秋にかけてコンスタントに釣れています。ただ、播磨灘となると近年マアジもマルアジも機会が減少しています。
8月下旬に群れが入ったと聞いて出かけ、型物の二ケタ釣果を得てご機嫌でした。その後、群れはどこかへ行ったと思い込んでいましたが、晩秋の11月に再びか、それとも居ついていたのか、「釣れる」との情報を得ての今回の釣行です。
マアジとマルアジが混在
播磨灘でのアジは、マルアジが多くマアジが少なく感じますが、この両者の見極めも結構難しく、釣る機会が少ない私には難しいです。
両者の違いは、マアジの側線が胸びれの先端より頭部寄りから曲がるのに対し、マルアジは胸びれの先端から曲がっていきます。また、マルアジには、小離れヒレという独立したごく小さいヒレが、尾びれの付け根の上側にあります。
そのように見ると、今回のアジの大部分はマアジで、よく太り、腹腔は白い脂肪が詰まり、完全なメタボの連中で、マアジの30cm超いわゆる尺サイズは、かなりうれしい釣りものです。
釣り方のポイント
狙いの尺サイズは、底層を遊泳し虎視眈々とベイトを狙っています。瀬戸内海の多くと同様に播磨灘も県条例で、沖釣りはまきエサ禁止です。まきエサが使えれば容易になるのでしょうが、サビキバリだけの誘いで食わせます。
そして、タナは完全に底層ギリギリです。オモリを浮かせるとタナが狂い、引きずれば食わない。着底後、そのタナで誘いを入れます。明石海峡のすぐそばの潮の流れが速い水深40~50mのポイントを、船は3kt程度で流されますので、細仕掛けで潮切れをよくすることは必須です。
PEライン1号前後で40号のオモリというのがいいところで、リーダーは4号を使い、穂先の絡み防止で1~1.5ヒロ程度とります。細いラインで潮切れはよくなり、それだけタナ取りが容易になります。
誘って食えばアタリは明確で、楽しい瞬間です。型物は、なかなかの引きを見せますので口切れのバラシ注意で、ドラグを緩めにしてジーッジーッ鳴らすくらいが無難です。タナ取りと巻き上げに集中力を高めます。