伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「両グルテンの新ベラ狙い」。今回は単品でもブレンドでも使用頻度が高い『わたグル』について考えてみよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)
「持たせ方」の違い
グルテンを持たせたいと思った時、エサの選択肢はいろいろあります。『わたグル』『凄グル』『アルファ21』『へらグルテンLL』などなど。ザッと挙げてみましたが、なかでも『わたグル』とはどのような特徴があるのでしょうか?記者のイメージとしては、挙げたなかでは、もっともエサ持ちがよくない(ハリに繊維が残らないという意味)と思うのですが?
「大筋は正解だね。ただし誤解されると困るから注釈すると、持たないのではなく”持たせ方”に違いがあるんだよ」
と言いますと?
「分かりやすいように極端な表現を使うと『アルファ21』はマッシュは抜けるけど、グルテン繊維はハリに残る。いわゆるガムのようにね。『わたグル』はマッシュの抜けが少なくて、かつ膨らむ。ただし膨らみのどこかが崩れだすと、一気にエサ玉は崩壊してしまう。だからハリには残らない。こんな違いのイメージかな」
つまりグルテン繊維の量と質が異なると?
「当然だね。むしろそれらの割合によって、グルテンエサの性格が決まると言っても過言じゃないよ」
『わたグル』の特徴とは
では『わたグル』をもう少しかみ砕いて解説して下さい。
「では『わたグル』が向いているシーンについて考えてみようか。あくまで単品での使用を前提にね」
積極的に使いたいシーン
ベトベト感を出さず、タッチをサクッとさせたい場合。より軽くしたい場合。
できれば避けたいシーン
本流などの流れ川で釣る場合。ジャミが多い(すべてのグルテンが通用しないケースもある)場合。
こうやって整理してみると『わたグル』も万能というわけではないのですね?
「そりゃあそうだよ、どんなエサにだって一長一短はあるからね(笑)」
ですが釣り場では、とくに管理池だと『わたグル』の使用率は高いように感じます。
「そうだよね。グルテンセットの食わせだったり、『新べらグルテン』や『新べらグルテン底』とのブレンドで使っている人も多いよね。それだけ、誰にでも使いやすいエサだってことなんだろうね」