三重県鳥羽市国崎港の第八幸丸にカワハギ狙いで乗船した。悪天候の状況であったがアワセに集中、結果は良型交じりでツ抜け13匹の釣果となった釣行をリポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・山本嘉弘)
第八幸丸でカワハギ狙い
低気圧や前線の影響で西高東低の冬型の気圧配置となった10月17日、午前4時30分に港に到着すると、北西風が音を立てて強く吹いていた。国崎は比較的北西風には強いが、当日は出船できるか不安なほどだった。
国崎港所属の大型乗合船が2隻着岸して、次々と釣り客が乗り込んでいる。第八幸丸に乗船する人たちも集まってきて、船の到着を待っているのを見て少し安心した。
他船が出港した後の午前5時20分に第八幸丸も着岸した。出船前に釣り座のくじ引きをして、私は右舷トモから2番目に決定した。全員が釣り座に着いたところで出船となった。
左舷で本命カワハギヒット
周囲はまだ薄暗いなかをポイントに向かった。航程20分ほどでポイントに到着。到着すると明るくなって、強風でウネリと白波が立っているのが見えた。アンカーを入れている間は船が前後左右に大きく揺れている。アンカーが張って船が安定すると「水深は37m。時々根掛かりしますので注意して釣ってください。オモリは30号でお願いします」とのアナウンスで釣り開始となった。
ハリにむいたアサリを刺して仕掛けを投入すると、ミチイトがトモヘ斜めに入っていく。オモリが着底して、イトフケを取るとミチイトが真っすぐになったが、ウネリと波で船が大きく揺れて、カワハギの繊細なアタリが全く分からない。そんななかでも左舷の人がカワハギを釣り上げていた。
私はアタリが分からないと思いながらリールを巻いて仕掛けを回収するとエサを取られて、全てのハリがつんつるてんになっていた。いつの間にエサが取られたのか分からない。
ハリにアサリを刺して再度投入してから今度はタタキを入れた後にミチイトを張ってアタリを待った。コンコンとアタリが出たのでサオを立てるとヒット。しかし釣れたのはササノハベラだった。
左舷ではカワハギが釣れているようで、船長から「朝早い時はカワハギ狙いのチャンスですので皆さん頑張って釣ってくださいよ」と激励アナウンスがあった。
私も好機を逃さないようにサオ先に集中する。1mほど船が上下してミチイトを常に張っている状態で保つのは大変だ。
筆者に20cm肝パン
そんななか、ようやくカワハギのアタリが分かってヒットさせた。水深が深いので、巻き上げる途中ではバラさないように慎重にリールを巻いた。時々ゴンゴンと強く引くときは巻くのをやめて駆け引きしながら水面まで巻き上げた。本命のカワハギの姿が見えると慎重に取り込んだ。サイズは20cmで、腹がふっくらしていて良い肝が入っていそうだ。今シーズン初の国崎のカワハギを手にして一安心した。
なんとか掛かるタイミングがあったと思ったのだが、その後はアタリが分からないままハリがつんてるてんになってしまう。活性は良いが、アタリが分からなければカワハギはヒットしない。
そこで今回もアタリが取りやすいように集器を取り外して仕掛けとオモリだけにしてみた。すると先ほどよりエサを取ってくるのが分かるようになって2匹目を追加できた。
しばらく移動すると船中ヒットしなくなったので移動となった。
良型23cmキャッチ
次は水深36mで、魚礁が入っているポイントだ。根掛かりが多い場所なので、ミチイトを緩ませないようにしてアタリを待った。ミチイトを張っているとカワハギがハリに触れるのが分かるが、船の揺れで掛けるタイミングが合わずにエサだけが取られてしまう。
それでも活性は良いので、仕掛けが着底した直後から目感度、手感度を駆使して微妙なアタリに集中していると、ハリに触れてきたタイミングでサオを立てるとヒット。今度は23cmの良型を取り込んでほっとした。