年の瀬に釣り具をリフレッシュしておきたい。せっかくなので、普段はやらないような細かいメンテまでして、新しい年、気持ちよく釣り始めよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
ロッドのガイド点検
ルアーロッドを使っていて、どこにもっともダメージがいくか。よほど極端な使い方や破損をしない限り、それは間違いなくガイドリングである。硬度の高いハードステンレスガイドであっても、PEラインをずっと通していると、かなりキズがつく。ロッドのラインウェイトを超えたPEラインでプレーしているアングラーは、特に注意したい。
私の場合、通年アジングロッドを使う。このロッドはラインウェイトがPE0.4号まで。私が使用しているのはエステルライン0.3号、PEライン0.3号。いずれもラインウェイトを超すものではないが、何せ年間釣行が多い上、今年は相当このロッドでチヌを釣った。そのため、ガイドリングへの負担は大きいと思われる。
ボールペンでキズの有無を確認
キズが入っていれば、交換した方がよいので、まずはそれを確認する。キズの確認にはボールペンを使う。芯を出して、その側部でガイドリングの内側をなぞる。
これで引っ掛かりがなければ、問題なし。実際、引っかかりはなかったので、まだまだ使えるガイドである。
洗剤で汚れを洗浄
ここで気になったのは、ガイドリングの「汚れ」。どうにも最近PEのイト抜けが悪いと思っていたら、このせいだったのだ。汚れ落としに、中性洗剤と水を染込ませたメラミンスポンジで優しくフワフワに泡立てて洗う。
この効果は、後日の釣行ではっきりと実感できた。キワにリグを垂らしてコースを作るテクトロで、明らかにイトが引っ掛からなくなった。イト抜け向上。おそらく、前に投げても飛距離が多少伸びるはずだ。いいメンテができた。
リールのメンテナンス
続いてリールのメンテについて。
スプールエッジの小キズ
この記事では、スプールエッジの小キズ対処について語りたい。先日、スプールエッジ小キズに関して、耐水ペーパーで削って均すという術を紹介した。これでほぼOKなのだが、年の瀬メンテでここは出費をいとわず、ほかにも何かと用途のある金属磨き剤の「ピカール」を手に入れた。ラインをマスキングテープで養生し、ウエスに極少量つけて、磨いてみる。
すると、ご覧のように真っ黒!
仕上げ研磨がオススメ
なんということだろうか。耐水ペーパーの処理ではまったく間に合っていなかったのかもしれない。これはやった甲斐があった。そして、訂正したい。スプールエッジは耐水ペーパーで磨いてから、ピカールでの仕上げ研磨をオススメする。
メンテの意義
私は釣り具をとにかく丁寧に扱うようにしている。置きザオなど持ってのほか。家に帰ると自分の体より先に釣り具をすべて洗う。年に1、2回のメンテも、必ず怠らない。
こういう心がけは、特にライトゲームのような繊細な釣りにおける上達に明らかに繋がる。というのも、細心の注意を払って道具を取り扱うことで、メバルやアジのような敏感な小魚の群れにプレッシャーをかけることを避けられるからだ。
普段から「キズをつけない」「丁寧に扱う」「静かに釣る」と釣り場でも意識しながら釣っていると、道具を破損することもないし、その場での釣果も確実に数匹は伸ばせる。