今回はナイトゲームにおけるメバリングの基本を紹介。夜は比較的簡単に釣れてくれるが、それは「レンジ」を意識してこそだ。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
メバルのナイトゲーム
メバルは初冬~春までの夜のイメージが強い。ライトゲームの好ターゲットであるメバルは、夜になると簡単に釣れてくれる。しかし「簡単に」といっても、レンジを意識してこそ…だ。夜のメバルは日中と一転し、海の表層に出てくるので、そこを狙い打とう。
メバルは波止際、テトラ際など、とにかく「際」に付く魚だ。そして岩礁帯などには、その表層に広く点在する。沈み根が一定の領域を覆っているようなポイントでは、全体がポイントになる。
波止際をタイトに攻める
しかし、なんといっても釣り人サイドにとって簡単に釣れてくれるのは、「波止際」だ。これからメバリングを始めようとする人には、とにかく漁港にいって、その足元を狙ってみてほしい。
ちなみに、シーズン序盤は、比較的このような際の「コース(ワームを通すライン)」にも甘いが、春になって海水温が高くなる5月頃となると、非常にコースにタイトになる。
これにはいくつかの理由が考えられるが、私見では、5月というシーズン終盤まで釣れ残ったメバルは、おそらく一度釣られてリリースされた個体だ。つまり学習していて、ワームに対して警戒心が高い。よって際によりタイトに張り付き、慎重に捕食行動すると思われる。
常夜灯下は定番ポイント
ナイトメバルの好ポイントとして挙げられるのが常夜灯下である。確かに、ショアから狙う海のルアーフィッシングの対象魚は、すべて常夜灯下が好ポイントとなる。その理由は、常夜灯の光によって海中の植物プランクトンが光合成して増殖し、それを食べに小魚が集まり、アジやメバルなどが集まり、イカが集まり、タチウオが集まり…という食物連鎖を構成するからだ。
常夜灯下のメバルはプランクトンパターンの時もあれば、ベイトフィッシュパターンの時もある。それは釣り方に対する反応を見てみなければ分からない。ただ一般的に、確かに常夜灯下、特に明暗の「暗」の部分は、メバルの好ポイントである。
常夜灯下にこだわるな
ただ、常夜灯下に必ずしもこだわることはない。偶然近くにあれば、エントリーすれば良いという程度だ。というのも、常夜灯下はよく釣れると知っているアングラーが連日入っているので、実は好ポイントでありながら、激スレポイントでもある。特にメバルは一度釣られると学習するので、水質の問題などでリリースメインとなる湾奥などでは、かえって常夜灯下は釣れにくい。魚の姿が確認できるのにまったく反応しない…ということさえ多い。
ビギナーの人ほど、このようなネットの情報などから常夜灯下をメバリングの初場所に選定してしまいがちだが、これは、まったく無用である。かえってハードモードとなる可能性もある。実際のところ、メバルは海のどこにでもいる。何よりも大事なのは、「レンジ(水深)」なのだ。
表層を意識しよう
その目の大きさから「メバル」といわれるメバルは、実際に目が利く。そしてその目の良さを活かして、とりわけ海の表面近く、いわゆる「表層」にいるプランクトンやベイトフィッシュを捕食する(これは、「表層」が魚にとって一つの「壁」でもあり、捕食対象を追い詰めやすいものだからと思われる)。そしてメバルは同時に根魚でもあるので、波止やストラクチャーにタイトに付く。
つまり、そのような場所で表層を狙うのが、まず何よりも大事…というわけだ。