侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法

問診票

秋には、産卵のため高級魚「アカムツ」が浅場に上ってきますが、最近では、通年釣れる魚になってきているようですね。特に千葉・犬吠埼沖では冬から春にかけ、良型交じりに数もコンスタントに上がっていますが、釣り方の基本と留意点を是非教えて下さい。

千葉県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

アバター画像
近藤 惣一郎

医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

×閉じる

船釣り エサ釣り

診断結果

秋に浅場で産卵を終え、栄養を蓄えるために本来の生息域200〜300mの深場に移動する冬期から春期のアカムツは、脂の乗りが良く、食味も最高です。この冬場のアカムツが犬吠埼沖で2年前から狙えるようになりました。同じ外房の江見や鴨川沖に比べポイントは遠くなり、冬場はシケで出船日も限られますが、出船できれば良型交じりに高確率で数も上げることができます。それだけに人気もあり、乗合船には日曜祭日は勿論、平日でも大人数が乗船することになります。

処方箋

アカムツの釣り方の基本は全国各地違いはありません。しかしここ犬吠埼沖では、如何に大人数の乗り合いでオマツリやトラブル無く、自分のエサを喰わせられるかが重要になります。また犬吠埼沖は潮が速いことも多く、飛ぶような潮に対応した仕掛けや釣法を習得・実践できないと釣果があげられないことも確かです。頻回に邪魔をするサバをいかに避けるかも重要になります。今回は犬吠埼沖のアカムツ釣りの基本と留意点を紹介しましょう。

犬吠埼沖アカムツ釣りタックル

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法タックル例(作図:TSURINEWS編集部)

この時期のポイントは水深200〜300mですから、ミチイトは最低でも400mは必要です。近年のPEラインは細くても強度があります。細いほどイトフケも出来ず感度も上がりますが、乗り合い時のオマツリでの擦れによるダメージを考慮すると4号ラインが最適です。また殆どの船宿で指定されています。

オモリは、200号ですからPEライン5号以上になると潮の抵抗を大きく受け、オマツリの原因になるので注意が必要です。ですからリールサイズもダイワなら500番クラスがいいでしょう。ロッドはオモリ200号でのされること無く、先端感度を保つ2m前後の7:3〜6:4調子。私はショットバイパー210MHを愛用しています。

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法ロッドは先端感度とねばりを兼ね備えたものを(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

犬吠埼沖アカムツ釣り仕掛け

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法市販のアカムツ仕掛け(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

大人数が乗り合わせることを考慮して、2本バリが基本です。ハリはホタ鈎・アカムツ鈎16〜19号、ハリスは6号50〜65cm、ミキイトは10〜12号、捨てイト1〜1.5m。

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法替えバリは十分に用意しハリスが傷んだらすぐ交換(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

ハリのチモト付近のハリスには、浮力とアピールのためにマシュマロボールLをセットするのが定番です。カラーは低水温時はピンク、オレンジが基本ですが高水温時は緑や蛍光、渋い日和は白なども状況によって使用します。

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法マシュマロボールでアピール(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

犬吠埼沖アカムツ釣りのエサ

ホタルイカの一匹掛けや肝付きゲソをメインに、サバ・サンマの短冊を添えます。最近では短冊の替わりに様々なカラーの人工ロールイカタンを用いることもあります。

侍Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:犬吠埼沖アカムツ攻略法人工ロールイカタンを装着(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

また流行アイテムとして匂い玉があります。これは匂いでアピールするものですがカラーでも同時にアピールが出来ます。ロールイカタンや匂い玉のカラー選択はマシュマロボールと同じものを基本にしています。

ただし、後述しますが、サバの攻撃が頻発の日には、赤やオレンジ、蛍光のアピール系は良くありません。これはマシュマロボールにも当然言えることです。

次のページは釣り方の基本やテクニックを紹介!