違反すると逮捕される可能性も　関東沿岸3県1都の海釣りルールを知ろう

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漁業権の侵害は『密漁』

最近も京都府や和歌山県などで密漁により逮捕者が出ています。販売目的や譲渡目的で大量に取ってしまうような人もいますが、釣りのついでに軽い気持ちでサザエやアワビ、ウニ、イセエビなどを取ると、漁業権の侵害にあたる場合があり漁業法、漁業調整規則違反で逮捕される可能性があります。

また、水産資源保護法により、ダイナマイト等の爆発物を使用したり、有毒を使用しての採捕は禁止されています。例えば、漂白剤などを薄めた液体を使用してイワイソメやカニを採捕する方法などは、有毒物を使用しての採捕に該当します。これに違反した場合、懲役3年以下もしくは200万円以下の罰金が科せられます。

外国人はコマセ使用禁止？

外国人漁業の規制に関する法律というものがあり、そのなかで外国人は釣りをする際にコマセを使用して釣りをすることが禁止されています。違反すると3年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金か併科（罰金、懲役どちらもの意）という法律があるので注意が必要です。

遊漁の部屋（出典：農林水産省Webサイトhttps://www.jfa.maff.go.jp/j/enoki/yugyo/）

ここからは、関東近郊の都道府県それぞれに設定されている釣りのルールを紹介してきましょう。

茨城県の釣りルール

茨城県は外洋に面しているため、悪天候になると荒れやすいのが特徴です。大まかに北側は岩礁帯、南側は遠浅の砂浜と地形が分れています。

陸っぱりからヒラメやイナダ、水温の上昇でシマアジなど多彩なサカナが釣れますが、大物はイワシの群れがいるかいないかで左右されることが多いです。

釣り方の禁止事項

茨城県では船、陸ともまきエサ、イカ・サバ釣り以外の集魚灯、そして、エサでおびき寄せて水産動植物を絡めて採捕するカニ網などの道具の使用が禁止されています。

取ってはいけない生き物

漁業権が設定された海域で漁業権対象の生物と、一部河口付近の5月1日～12月31日までの間、サケ及びマスの採捕が禁止になっています。

大きさの制限

ウナギ：全長23cm以下採捕禁止
サケ・マス：全長15cm以下採捕禁止
ヒラメ：全長30cm未満採捕禁止

上記のうちヒラメの30cm以下は比較的釣れることがあり、要注意。もし釣れた場合は、速やかにリリースしましょう。

海で釣りをするには（出典：茨城県）

千葉県の釣りルール

千葉県は大きく分けると、外洋に面した外房～南房と東京湾側の内房エリアに分かれます。ポイントの雰囲気も工業地帯～小さな港、荒波打ち付ける岩礁など多彩です。

さらに関東では珍しく、岸からヒラマサやマダイが狙え、その他にもヒラメ、アジ、シイラ、アオリイカ、メジナなど狙える魚種も豊富なのが嬉しい地域です。

都心から近く、訪れる人が多いため、残念ながら漁業関係者とのトラブルが発生して釣り禁止になったところもあります。ルール、マナーを守って釣り場を潰さないように心掛けましょう。

釣り方の禁止事項

集魚灯の使用が禁止されているほか、まきエサを最小限に控える努力義務があります。

取ってはいけない生き物

漁業権が設定された海域で漁業権対象の生物が含まれます。

大きさ制限

ウナギ：全長23cm以下採捕禁止
サケ・マス：全長15cm以下採捕禁止

千葉県海面における遊漁のルールについて（出典：千葉県）

東京都の釣りルール

東京23区に面する釣り場の歴史は古く、干潟が多かったころはアオギスやカレイなどが釣れていました。その後、埋め立てが始まると大幅に地形が変わってしまい、生き物たちにも大きな影響が出ました。それでも、東京湾には今でも様々なサカナが生息し、豊かな生態系を築いています。釣り物でいうと、シーバスや、ブランドアジなどが全国的にも有名です。

さらには、東京都には伊豆諸島や小笠原諸島など多くの離島も含まれ、30kgオーバーのカンパチやキハダマグロなどの大型魚を岸から狙える夢のような場所もあります。

釣り方の禁止事項

まきエサと集魚灯が禁止されています。

取ってはいけない生き物

漁業権が設定された海域で漁業権対象の生物が該当します。しかし、本土側は開発に従い漁業権放棄しているため、離島での適用になります。

大きさ制限

ウナギ：全長24cm以下採捕禁止

海で楽しむ皆さんへ（出典：東京都）

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