渓流釣りの釣り期間は春から秋までが一般的だが、昨年の12月21日にひと足早く解禁している滋賀県・土山町を流れる野洲川水系(土山漁協管内)を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩)
解禁直後は積雪や凍結に注意
土山漁協管内の渓流釣り場は3ケ所。標高が高いので、解禁から春先までは道路が積雪や凍結することもある。車の走行には十分注意して最低でもスタッドレスタイヤやチェーンの装備が必要だ。
田村川
釣り場ごとに釣り期間や渓相そして放流魚が異なる。まず田村川の釣り期間は7月31日まででニジマス、アマゴ、イワナの渓魚3種が放流されている。漁協事務所から上流の約4kmまでが釣り区間。入川するには田村川の右岸側沿いの林道を上っていくが、細くて崖っぷちの所もあるので、積雪や凍結時は特に注意して運転を。
狙うポイントだが、例年梅雨時期までは水量が少なく治山施設のエン堤がたくさんあるので、その下の深場が第1のポイントになる。勢いよく流れ落ちた水流が白泡とともに盛り上がっている。
白泡の際から仕掛けを流れに乗せていくと、白泡の中へ目印が引き込まれるアタリが出る。目印が止まったときは、サオを軽く持ち上げて聞きアワセを入れると、食い込むアタリが出る。以前は各エン堤下にまとめて放流されていたが、最近は瀬の中に細かく放流されるようになったので、エン堤以外にも水深のある瀬や石裏が第2のポイントになる。
うぐい川
次のうぐい川の釣り期間は3月31日までと短い。桜の名所で知られた釣り区間のうぐい橋上流約200mの両岸は桜並木になっていて、周辺一帯が「鮎河の千本桜」として有名だ。
毎年4月中旬には、たくさんの桜見物客でにぎわうので、釣りができる期間は3月末までとなっている。また6月に入るとホタルも楽しめる。観光名所なので、釣り場としては整備されていて釣りやすい。放流魚はアマゴのみ。
水深は浅いので、狙うポイントはなるべく水深のある所や、等間隔に段差が着けられているので、落ち込みの白泡の中を静かに狙えば、ファミリーフィッシングとしても最適だ。
野洲川ダム上流
最後に野洲川ダム上流の釣り期間は解禁が遅く4月1日~7月31日まで。釣り区間は深山橋の上流から鈴鹿スカイライン沿いに流れる野洲川本流で、鈴鹿セブンマウンテン竜ケ岳登山口まで。鈴鹿山脈の山深い中にあって、大小の岩や石がゴロゴロしていて本格的な渓流釣りが楽しめるが、田村川やうぐい川より標高が高いので、4月でも降雪には注意だ。
田村川同様ニジマス、アマゴ、イワナの渓流御三家が放流されている。狙うポイントは石裏、岩陰、瀬の中、落ち込みの白泡際や反転流など、たくさんあるからテンポよく移動し、1つ1つ仕掛けを投入すれば渓魚が顔を見せてくれるはずだ。
タックル&エサ
基本のエサはイクラ、ブドウムシ、ミミズをローテーション。サオの長さは田村川は4.5m、うぐい川と野洲川ダム上流は5.4mを基本に使い分ければいいと思う。自然相手だから防寒対策を忘れずに。積雪の渓流に入川するときは、足元をしっかり確認を。
<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩/TSURINEWS編>