渥美半島の投げカレイ釣りは、10月半ばから始まり、そろそろ終盤を迎える時期だ。産卵がスタートすれば、来春までエサをほとんど食べなくなる。今回釣ったカレイを見ると抱卵して腹が大きく膨らみ、産卵期が近いことを感じさせた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・JOFI愛知・大田豊明)
釣行前の大会では47.2cmのイシガレイ
11月17日に投げ釣りの全国組織全日本サーフのイベントのひとつ『第111回全日本カレイ投げ釣り選手権大会』が全国36の会場で総勢約千人が参加して行われた。
大会の結果、大カレイと言われる45cm以上は計12匹釣れた。そのうち50cm以上は3匹。優勝は宮城県石巻市で上がった52.9cmのイシガレイだ。他の50cm以上のカレイは石巻と福島県小名浜市で釣れた。
45cm以上のカレイ12匹の釣り場は、石巻市が5匹と断然トップ、続いて2匹が小名浜市と鳥取県。あとは1匹ずつで愛知県(渥美)、兵庫県(淡路島)、北海道(函館)だった。渥美で釣れたのはイシガレイ47.2cmで西の浜で上がった。
夕方からスタートして本命2匹
大会の翌週、駒ケ根市の小松原忍さんと渥美半島・西の浜を目指した。23日午後3時に浜の中間点の石積みの護岸に入った。釣り人が点々と見えるが、他の釣り場に比べて足場が悪いせいか、その時間帯でも希望の場所に入ることができた。
振り出し投げザオ2本を投げ分けてカレイの食いを待つ。エサはイワムシとアオイソメ。午後4時半に右隣の小松原さんがイシガレイを釣り上げた。計測すると35cmを超えている。今シーズン初のカレイに笑みがこぼれる。
続いて午後5時に27cmのイシガレイを取り込んだ。この日は午後6時すぎまで釣ってカレイはこの2匹。その後、恋路ケ浜の駐車場に車を止めて、ビールで乾杯して就寝した。
翌日は立馬崎で実釣
翌日は立馬崎と決めていたので、午前6時に起床して車を走らせる。中電火力発電所東の駐車スペースは、すでに10台以上の車が止まっていて入る余地がない。浜を見るとライトが点々と見える。運良く立馬崎灯台の前の浜に空きがあったので、そこに釣り座を構えた。
当日の潮は旧暦10月28日、大潮前日の中潮で満潮が4時26分、干潮が10時9分(伊良湖港)という潮回り。入ったポイントは100m沖に定置網が設置してあった。
サオはがまかつバトルサーフ30号の405とダイワのトーナメントサーフT30号の425、リールはシマノフリーゲンTD。ナイロンライン5号を200m巻き、その先に5~12号のテーパーラインを結んでいる。オモリは富士工業の海草固定テンビン25号。仕掛けはミキイトフロロカーボン6号、枝ス4号、ハリはがまかつトーナメントカレイ16号の2本バリ。エサはイワムシとアオイソメを使った。
27~35cmイシガレイが6匹
この日も小松原さんの独り舞台となった。午前7時すぎに27cmのイシガレイを上げると、10時に同寸、昼前後に30cm級を2匹ゲットした。
午後1時すぎにサオを納めたが、釣果はイシガレイ27~35cm6匹だった。それも小松原さんが上げたもので、石積み護岸で2匹、立馬崎で4匹とすべてイシガレイ。ほとんどのカレイはおなかが膨れていて産卵間近と思われた。
40cm超のカレイが狙って釣れる貴重なポイント
西の浜は40cm超のカレイが狙って釣れる全国でも貴重なポイントのひとつ。釣り場が広くてポイントを絞りにくいが、地形の変化のある所、潮当たりの良い所を狙いたい。カレイのポイントは比較的近くて10~70mくらいだろう。根掛かりもなく足元も安全で、これほど釣りやすいカレイポイントも珍しい。
ただし、北西の季節風を正面から受けるので天候の見定めが大事だ。魚は変温動物なので、水温の安定した日を選んで釣行すれば大物カレイの夢がかなうかもしれない。
<週刊つりニュース中部版 APC・JOFI愛知・大田豊明/TSURINEWS編>
西の浜
場所:田原市小中山町立馬崎