台風被害を受けた都市河川で『オイカワ』を探す 毛鉤に元気よく反応!

台風被害を受けた都市河川で『オイカワ』を探す 毛鉤に元気よく反応!

東日本を中心に甚大な被害をもたらした台風19号と、その後の大雨から1か月が経過。愛すべきオイカワたちは元気だろうか。11月9日と12日、埼玉県川越市の小畔川でオイカワを探った。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・小島 満也)

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小島満也

淡水小物、トラウト、バスを追うテンカラアングラー。週末は「裏の川」にいます。埼玉県在住。

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淡水の釣り 小魚釣り

3日後に再釣行

12日の再訪は単独釣行。9日の続きのような形で、東武東上線鉄橋から下流、県道川越越生線に架かる金堀橋までの間で、毛鉤を振った。

前回釣行の場所と打って変わって、金堀橋前後の釣り場は両岸に植物が生い茂った自然河川。遊歩道は水辺から離れ、土手の上に整備されているのでキャスト時、背後を気にする必要はない。

ライズがあった渕尻やトロ場を釣った前回と違い、水深の浅い瀬を重点的に狙ってみる。夏場のポイントだが、活性が高まっていれば、瀬でも出るはずである。

婚姻色の美しいオイカワと戯れる

金堀橋上流は、小さい底石の長いチャラ瀬が続く。瀬頭に立ち、斜め下流にキャストしてダウンストリームで毛鉤を流す。アタリがなければ、数歩下って同様なキャストを反復するつもりでいたが、この日のオイカワは驚くほどの高活性。

キャストの度にコツコツと手元に魚信が伝わってくる。ときおり、「グン!」とラインを引き込む衝撃的なアタリもでたほどだ。ところが、完全に咥えきれないのかフッキングまでには至らない。

下流に流し切り、直線状になったラインを、竿を徐々に立てながらピックアップの態勢に移る。すると、「ブルブル」と穂先を揺らしてやっと針掛かり。うっすらと婚姻色を残した美しい魚体だ。

その後、同じ場所で飽きない程度にヒット、リリースを繰り返し、正午近く、強風が吹き始めたのを機に、竿をたたんだ。

サカナの生命力に感銘

台風被害を受けた都市河川で『オイカワ』を探す 毛鉤に元気よく反応!9日吉田橋付近で釣ったオイカワ(提供:WEBライター・小島 満也)

台風19号などによる洪水で小畔川も土手がえぐれたり、護岸など河川構造物も一部で損壊するなどした。増水時におけるワンドなど、魚類の避難場所が乏しい都市河川の小畔川。

ところが、愛すべきオイカワたちは自らの生活に影響を受ける洪水後も、従来どおり反応してくれた。改めてオイカワの逞しさを感じることができた2度の釣行であった。

ただ一つ、疑問に思ったのは、混成するカワムツが一尾も釣れなかったこと。これはオイカワとカワムツの遊泳力の差なのだろうか。

<小島 満也/TSURINEWS・WEBライター>