10月16日(水)、ゆっくり家を出て東京湾金沢八景の弁天屋へ向かう。今回、乗り込むのはエギスミイカの午後船だ。底荒れの厳しい中でも、良い人で250gまでのスミイカを2尾。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・大村 隆)
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弁天屋で東京湾エギスミイカ釣り
当日は午前船で好調だったタチウオやアジからの転戦組が加わった総勢15人で出船。右舷7人、左舷8人に分かれて乗り込む。私は左舷胴の間へ。
出船前にミヨシにビギナーが集結、船長からレクチャーを受けている。竿を手にした実践的な指導だけに、誰もが真剣に耳を傾けている。
「中ノ瀬」で実釣開始
12時30分、木村定義船長の舵取りで桟橋を離れると、中ノ瀬へ走る。天候は薄曇りで北東風が吹いており、海上には少し波っ気がある。台風19号の影響による底荒れと水色の濁りが気になるところ。
航程30分で釣り場に到着して潮回りにはいる。やがてポイントが定まると軽く制動がかかり「はい、この辺りから探っていきます。用意ができたら始めてください。水深は15mです」の合図がでる。
釣り方
皆が竿を前方へ突き出し、エギを潮先へ投げ入れてオモリを落とし込む。着底したらイトフケを取り、1.7~2m底を切って、エギが底上20~50cmの範囲を漂うタナをキープする。
ジッと竿先を注視してイカの触りを待つ人もいれば、アオリイカ釣りの誘いのように10秒に1回の割合で竿を大きくあおるタイム釣りを試みる人もいる。釣法はさまざまだが、竿をピタッと静止させ、イカがエギに抱きつく間を十分に与えることが大切だ。
ひと流し目は乗らず、すぐに竿上げの合図がでて移動。
底荒れのなか貴重なスミイカ1尾
私は、船中第一号をカメラに収めようと待ち構えるが、なかなか竿は曲がらない。左隣に座る常連は「先週はツ抜けしましたが、きょうは底荒れしているのか厳しいですね」と首をかしげながら懸命に誘い続けている。船長はこまめに移動を繰り返し、次々に新しいポイントを探っていく。
船中本命顔出し
左舷ミヨシで竿を振る田端さんが奇麗な放物線を描く竿を抱えて巻き上げにはいった。カメラを手にして飛んで行くと、すでに取り込み間際。イカを手にした途端にスミ爆弾。それでもカメラに向けてくれる。
左舷ミヨシ寄りでは仲よし3人組が和気あいあい竿を振っている。真ん中のリーダー格・山口さんの竿が円弧を描いた。ハリスをたぐり上げてエギをつまむまではよかったが、イカの向きを変えようと胴体に触れた途端、こちらもブシャー。
スミイカ初体験の人も
周囲のスミを洗い流していると、今度は仲間の一人、ミヨシに座る桜井さんが湾曲した竿を抱えて巻き上げにはいる。やがて良型がエギをがっちり抱いて浮上してきた。
桜井さんは手慣れたフォームでハリスを手繰り上げてエギをつまむと「これでいかが?」と言いながらポーズをとってくれる。「沖釣りは好きで、広く浅くなんでもやりますが、スミイカは初挑戦です」とにっこり。
3人組は全員が本命スミイカと対面
ここから私も参戦。イカの触れを察知しようと全神経を竿先に集中させるが、音沙汰がないまま終盤を迎えてしまう。
最終流しに入って間もなく、3人組のもう一人の仲間、三田さんが巻き上げにはいった。こちらもレギュラーサイズを取り込むと「私もスミイカは初チャレンジです。船長のレクチャーのおかげですね」とイカを掲げてVサイン。仲よし三人組は全員が本命との対面を果たした。
当日の最終釣果
16時半に沖上がり。船中釣果は150~250gがいい人2尾。
シケ後の底荒れと濁りが影響して、スミイカは乗り気をみせなかった。通常、竿頭ツ抜けは珍しくないので、潮況が回復すれば、また活発に乗り始めるだろう。
<週刊つりニュース関東版 APC・大村 隆/TSURINEWS編>