8月には天然遡上河川では、遡上アユが成長して釣りごろになるので数を釣りやすい。これからアユ釣りを始める初心者が、トモ釣りを覚えるのに最適だ。放流河川ではアユも20cmオーバーに成長して、引きの強さを楽しめる。今回はポイント選び、タックル選び、テクニックの3つの視点から見て真夏のアユを攻略したいと思う。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 渡邉 敦)
ポイント選び
ポイントを知ることが釣果を上げる秘けつなので、順にポイントを紹介していく。
1.平瀬、瀬開き
ほどよい流れで水深も膝ぐらいから腰の高さぐらいのエリア。最初のオトリ交換にはベストなポイントで、流れが緩くオトリも弱りにくい。
2.早瀬
流れが比較的速いエリア。水深は平瀬と同じぐらいだが、オトリを安定させるのが難しいため、最初のオトリ交換は難しい。したがって流れの緩いエリアで数匹確保してから釣るといい。
3.急瀬
初心者には不向きだが、真夏に大型アユが着きやすい。水深は腰ぐらいから胸ぐらいまでで、流れがかなり強い。オトリを沈めにくいが、背バリやオモリで攻略する。上級者向けなので、平瀬や早瀬で基本をマスターしてから挑戦しよう。
4.チャラ瀬
水深が浅い瀬。全体的に膝ぐらいの高さまでの水深で、天然遡上河川ではアユの濃いエリアだ。シーズン初期は遡上アユも小さく釣り物にならないが、真夏の8月ともなれば小型のアユの入れ掛かりも期待できる。
5.トロ場
水深があり流れも緩やかで変化がなく、どこを釣っていいか分かりにくい。少しでも流れの変化のある所を釣るといいだろう。
まずは川の様子を見る
まずはオトリ店で情報を入手し、橋の上から川の状況を見ることが大切。アカの付き具合や、アユの姿が確認できるかを見るためだ。
アカの付き具合は河川や増水時、渇水時とさまざまだが、基本は川底の石がきれいな所(黒光りや青白い)がいい。石の色に関しては河川によってさまざまなので、釣れる石色を覚えると釣果アップになる。
石の色が全体的に一色(焦げ茶色)に見えたら、アカが腐っているのであまり良くない。
泳がせ釣りと引き釣りが基本
トモ釣りでは大きく分けると、泳がせ釣りと引き釣りが基本。泳がせ釣りはオトリ任せで流れの緩い場所で、広範囲に探りたいときに有効だ。引き釣りは流れの速い場所で有効。
ベストは泳がせ釣り、引き釣りと2通り覚えるといいが、今回はアユ釣りベストシーズンで盛期のアユでナワバリ意識が強く追い気がある。皆さんにアユ釣りの醍醐味である瀬釣りでの引きの強さを味わってもらいたいので、引き釣りを紹介したい。