例年、スルメイカの子どもであるムギイカが釣れ盛る7月だが、いまだにマルイカ(標準和名=ケンサキイカ)が優勢に釣れているようだ。7月5日(金)、相模湾茅ヶ崎のちがさき丸からマルイカ狙いで釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・木津光永)
ブランコ仕掛けの釣り方
ここではブランコ仕掛け(直ブラふくむ)を解説。
【立ち位置】
タックルのセット位置は自分から見て、風上側(船首側)に竿を保持する。風下側(船尾側)に仕掛けを並べるか投入器を置くのが原則。これを逆にすると仕掛けがミチイトにからむなどのトラブルが発生しやすくなる。
【投入】
投入器を使っている場合は仕掛けのつながれたオモリを自分の正面に投入するだけ。マットを使っている場合は1番下のスッテを片手で持ってからオモリを降ろし、以降スッテを片手送りで1個ずつ下ろしてゆく。
最上部のスッテを送りだしたところで竿を手に持ち、ミチイトの出を注意深く見る。仕掛け降下中にイカが乗ってくることがあるので、ミチイトの出が遅くなるなどしたら、リールのクラッチを入れて聞き上げてみよう。
【誘い】
オモリが着底したら根掛りを避けて50cmほど海底を切るのが基本。根掛かりはなさそうだったら、底トントンで誘ったり、たるませたりすると効果的。
とくに指示がない場合は、まずはオモリを海底に止めた位置で数秒間仕掛けを静止。スッテが潮にナジむのを待つのが基本。
スッテは中性浮力なので、ミキイトを大きく動かしているときはそれに沿って動くが、潮流があるときは静止させていても潮に乗って、こいのぼりのようにたなびき、置き竿でもイカを誘惑できる。
潮が効かない日や乗りがないときは、仕掛けを振動させたり、大きくゆっくりと誘い上げてからスーッと元の位置まで落としたりして待つと遠くにいる群れにもアピールできる。
【乗り】
活性が高いときは誰でも分かるようなグイ、グイ引っ張る反応は来る。スッテを見慣れてくると警戒するのか、触腕だけで触るなど、繊細な反応が多くなるので、違和感を覚えたらアワせてみる。これが釣果アップの秘訣。
【取り込み】
イカが乗ったらミチイトは絶対にゆるめないこと。カンナ(ハリ)にはカエシがないのでゆるむと簡単に外れてしまう。
竿は水平よりもすこし上向きに構える。弾力を活かすように心がけて、リールは低速で巻き上げる。この時、マルイカの軟らかい身が切れないように「急」が付く動作はおこなわない。
仕掛けがたるまないようにたぐり上げて、イカが付いていないスッテは順次マットに並べるか、投入器へ入れてしまうと手前マツリを防止できる。
乗っていたら片手でスッテをつかみ、イカをオケのなかに落としながら、マットや投入器に戻す。
イカにスミを吐かれて、船内が汚れた場合は早めに洗い落とすこと。時間がたつと落ち難くなるので注意。
また、ムギイカが釣れた場合はマルイカと同じバケツに入れてはいけない。一緒にするとどう猛なムギイカにかじらられて、マルはボロボロにされてしまう。
<週刊つりニュース関東版 APC・木津光永/TSURINEWS編>
▼この釣り船について
ちがさき丸
エリア:相模湾(湘南)エリア
出船港:茅ヶ崎港