例年よりも早くスタートを切った兵庫・明石の船マダコ釣り。この冬の水温低下が激しくなかった影響か、開幕も早く釣果も上々との情報に、居ても立っても居られず、5月19日山本敦樹さんと林崎漁港の小松乗合船を訪れた。
明石沖マダコの近況
小松乗合船では今年は5月1日からマダコ釣りに出船。開幕から1kgクラスのマダコがよく釣れていて、例年なら「6月を過ぎてからそろそろ行こうか」と言うマダコ釣りファンも、スタートからの好調な情報に大あわてでの釣行にかかっているようだ。
明石沖のマダコは例年、明石海峡に近い東のエリアから始まり、徐々に釣り場を西へとかえていく。ところが今年はいきなり広い範囲で釣れ出した。
当日の作戦
当日は6時出船で、まずは初期のポイントである東のエリアで、水深は10m前後と浅い場所。ここでは2kgに迫る大型の親マダコが上がっており、平均でも1kgクラスが中心となっているとのこと。
当日は潮が流れている内は、このエリアで大型を狙い、潮が緩むにつれて、徐々に深場へと移動して、最終的には400~500gがよく釣れている深場で数を稼ぐ…という算段だ。
到着時にはやはり潮はやや速く、少しサオを止めてみると、すぐにゴトゴトとオモリが海底を引きずる感触が伝わってくる。船長がミチイトを立てるように操船してくれているので、あまり潮の速さが実感できないが、底を引きずる感触でかなり速いのが分かる。
タコエギやスッテ釣りが人気
ちなみに明石のマダコ釣りで流行となっているのがエギやスッテといった擬似エサでの釣り。
古くはテンヤに魚などをくくりつけて、テトロンイトでの手釣りスタイルがほとんどだったのが、ここ数年で一気にエギやスッテの人気が高まっている。
同船でも7月13日まではサオ釣りのみに限定している。テンヤを使ってもいいが手釣りのテトロンイトが太いので、トラブルを避けるための処置だ。
当日のタックルと仕掛け
さて、当日同行した山本さんはタチウオ用のロッドに手巻きベイトリール、ミチイト2号にリーダー6号を使用。リーダーの先にはオモリ+エギなど2本を付けられるツインサルカンを使う。
エギでの釣りが始まったころには1本のエギが主流だったのが、最近では2本、そして3本のエギを付けたアピール力の高いスタイルが主流となっている。そのためのサルカンも発売されている…というわけだ。
オモリは50号で船長の合図とともに仕掛けを投入。エギ2本付けで系統の違ったカラーのエギを2本付けることで、どちらのカラーに反応しても釣れるようにしている。