前回の「釣果で始めるアクアリウム トリートメントで病気を予防(第3回)」に引き続き、いよいよ魚を水槽に放つところまできた当連載。今回は魚の住環境作りと、具体的な飼育管理について紹介していこう。
水槽内アクセサリー
水槽内の雰囲気作りに欠かせないのが水草やアクセサリー類(石や流木など)。これらを水槽に入れる場合は、魚を放つ前に水槽内にセットする。では、水草やアクセサリーについて基本的なことを説明していく。
水草
水草には様々な種類があるが、国産淡水魚と相性がいいのは、アナカリスやカボンバ、セキショウモ(バリスネリア)など。国内の河川や湖沼に自生している種類で、水温や水質に特別気を使わなくても大丈夫だ。
ちなみに、水草の生育には光が必要で、水槽用のライトを設置する。なお、「水草まで管理するのは大変」という人にお勧めなのが、人工の模造水草。いろんな種類があるので、好みに合ったものを選ぼう。
アクセサリー類
続いて、アクセサリー類の話。どのようなものを選ぶかは好み次第だが、表面がザラザラしているものや、尖がっているものは、魚がぶつかった場合にケガをするので避けよう。
また、魚の隠れ家とし使うなら、パイプ状のものを使用したり、複数のアクセサリーを組み上げて穴を作ればよい。
そして、アクセサリー類のなかで、雰囲気抜群のものが流木だ。様々なものがアクアリウムのお店で売られているので、好みのものを選ぼう。
ただ、流木は使用する前にアク抜きが必要だ。アク抜きはバケツに水を溜め、そこに流木を入れて数日間放置する。バケツの水が茶色くなったら水を変え、再びアク抜きをくり返し、染み出す茶色のエキスが少なくなったら完了だ。
魚に与えるエサ
エサには、ペレットタイプ、フレークタイプ、冷凍エサなどがある。ヨシノボリなどハゼ科の魚を除き、身近な河川にいる大半の魚は雑食性なので、川魚用として販売されているペレットやフレークでOKだ。
ペレットは、様々な大きさの粒のものがあるが、飼育する魚の口のサイズに合わせて選択する。フレークタイプは魚がつつけば砕けるので、大きさの異なる魚を混泳させる場合にお勧めだ。
雑食性の魚は上述のエサで対応するが、ハゼ科魚類については冷凍タイプの「赤ムシ」か、動物食の魚用のペレットを与えること。
ちなみに、自然界から持ち帰った魚は、最初はペレットなどをエサとして認識しにくいので、冷凍赤ムシを解凍し、少しずつ与えるようにする。