「今年の冬はよく荒れたね」と話すのは、京都・網野浅茂川漁港から出船する丸田丸の田末船長。春本番とともに、その荒天続きからもようやく解放され、いよいよ日本海も春の釣りシーズン開幕となり、現在はタイラバでの五目釣りが面白い!
丸田丸の概要
丸田丸は以前は、テンビンフカセや完全フカセ、胴つきなどでマダイ、メダイ、イサギ、青物などを中心に狙っていたが、船長がライトゲームが好きなこともあって、数年前からはロックフィッシュ便やタイラバ、ジギングなどの便でも出船している。
ライトゲームの流行に伴い、夏場のイカ釣りも胴つきのスッテによる釣りよりも、イカメタルゲームでの出船が増えている。
網野沖は比較的移動距離が少ない中で浅場から深場まで楽しめるのが特長。出船して10分ほどで50~60mライン、さらに沖へ数分走るだけで120~130mラインの深場へと落ち込むのだ。
ディープタイラバで出船
4月7日には大阪の松尾さんらがタイラバ、ジギングで出船してロックフィッシュ、マダイ、青物などを狙った。
この日はまず120mラインでのディープタイラバでスタート。実は前日にこのエリアで大型のマダイがまずまず釣れたとのことで期待をしたが、かなり潮が速く苦戦。
五目釣りに
ガシラ、ウッカリカサゴの食いはまずまずで、ウッカリカサゴは40㎝超まで飛び出した。これに交じってマダイやアマダイの40㎝級やむしがれいなどもタイラバに飛びつき、まさに五目釣り状態。
その後、徐々に浅場へと移動し、今度は60mラインでジギングをしたところ、ブリクラスが登場。50mラインではハマチが次々にヒットして楽しい釣行となった。
網野沖タイラバ概要
さて、網野沖で行う丸田丸での五目タイラバだが、タックルはディープタイラバ用を準備したい。ディープ用というのは水深があるため、タイラバのヘッドは100~180g、リールにはPEライン1号を最低300mは巻いておきたい。
というのも、丸田丸ではドテラ(風を受けて船を流す)での釣りとなるため、潮が速かったり、風が強くなると船が流されてかなりラインが斜めに出る。最初の底取りから、巻き上げて再び底取りを繰り返すうち、ラインが200m以上出ることも多いのだ。
そして、タイラバのヘッドは確実に底が取れる重めのものを用意しておきたい。タイラバの場合は水深(m)=ヘッドのグラム数(水深60mならヘッド60g)という目安があるが、ドテラ流しの場合や、水深100mを超すようなディープでの場合は、さらに重いヘッドを使った方が扱いやすい。
釣り方としてはとにかく底までタイラバを沈めて着底すればすぐに巻き上げるのを繰り返すだけ。奥は深いが、入門としては比較的簡単な釣りなので人気も出るはずだ。
様々な魚種が釣れる
丸田丸が攻めているエリアの地形は、天然の岩礁帯が中心だがそれほど起伏が激しくなく、根掛かりは少ない。小さな天然の岩礁と泥底が入れ混じった地形なのでマダイやアマダイが釣れたり、急にガシラが入れ食いになったりとバラエティーに富んでいる。
船長からのアドバイスとしては、現在、フグが多く、ネクタイをかじられたり、ハリスを切られたりすることが多いので予備は多めに持ってきてほしい。