滋賀県・安曇川水系の最上流部、葛川が3月2日に解禁した。当日早朝は、休日土曜日の快晴という好条件に多くの釣り人が大津市坊村の葛川漁協を訪れ、ワイワイガヤガヤとにぎやかだ。そして、皆さん思い思いのポイントに向かっていった。
まずは貫井の瀬から
地元の私は早朝からのサオ出しは遠慮し、皆さんの釣況を組合員の皆さんと待っていた。そんななか、昼すぎに帰ってきたエサ釣り師の人は、「早朝は食いが渋かったものの日が差すに連れ徐々にアタリが頻発し、50匹も釣れましたので今日はここまでにします」と、帰宅の準備をしている。
この言葉に、周囲の関係者の皆さんもほっとひと安心。それではと、先行者も帰宅し始める釣り場へ、いざ出陣することにした。
まずは漁協区最下流の貫井に向かう。ここは思わぬ良型が出るポイントで、川原も川幅も広く大変明るい釣り場で私のお気に入りだ。釣果度外視で、まずはここでシーズンの初キャストと決めていたポイントだ。
小型アマゴ2尾
タックルは、ミディアムライトロッド7.6フィートに小型スピニングリール2500番、ラインはアーマードF+Proトラウト0.08号、リーダーはハードコアパワーリーダーCN3ポンド、ルアーはハードコアミノー50Fおよび、マイクロスプーン各種をチョイスした。
午後2時から午後3時までの1時間、足早にクロス&ダウンで釣り下り小型アマゴ2匹がヒット。思いのほかサイズが小さいので、すぐさま移動を決断した。
狙った筋で会心のヒット!
午前中好釣の情報のあった坂下地区上流部へ移動したのは午後3時半。まずは静かに河原に立ち、対岸のピンスポットにルアーを投げ込み、ラインを張りスローにクロス&ダウンさせる。
きれいな清流をウィグリングしながらミノーをターンさせれば、その後ろを追尾する青黒い魚影を確認。「これはいる!」。
同行の友人にカメラを構えてもらい、下流の流れの筋を下流から上流に巻き上げられるポジションに立つ。そこから下流の石裏の開きにミノーをフルキャストする。そしてラインを見ながら狙いの筋をミノーが通るよう、コントロールしながら巻き上げる。
そのリールハンドルの数回転目、いきなり鋭いアタリの後、フックがアマゴのアゴを捕らえロッドが絞り込まれた。会心のヒットに思わずニヤリ。アマゴ特有のくねくね身をよじるファイトで、銀色の魚体が下流の明るく透明な流れの浅い小石底の上に輝く。
ナチュラルカラーが当たり
その後、その場所を一歩も動かず、どれぐらい釣れ続くものか試してみたくなった私。友人には「上流は全部攻めて良いよ!」と伝えると、ニコニコしながら上流へ消えていく。
あと1時間ほどで渓は暗くなる。はやる気持ちを抑え、スローからファーストまでリトリーブ速度を変化させながら、ミノーのカラーを変えていく。
結果ミディアムリトリーブでナチュラルカラーがこの日のベストと分かった午後4時半には、引き舟に10匹のアマゴがキープされていた。