夏の日差しが照りつけ、干潟に強い光が降り注いだ8月1日。マテ貝を求めて、三重県川越町の高松海岸へ潮干狩りに出かけた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)
高松海岸でマテ貝潮干狩り
高松海岸は伊勢湾奥に広がる遠浅の砂浜で、気軽に潮干狩りを楽しめる場所として知られている。漁業権が設定されていないため無料で楽しむことができ、春から秋にかけてはハマグリなどを求めて多くの人が訪れる。
海岸は岸寄りに粘土質の土が残り、沖へ向かうにつれて砂地が広がるなど、場所によって底質が変化する。ハマグリだけでなく、アケミガイやオキシジミなど、さまざまな二枚貝が生息しているのも魅力だ。
高松海岸(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)マテ貝を狙う
この日の狙いはマテ貝。潮回りは中潮で、干潮時の潮位は31cm。潮干狩りを楽しむにはまずまずの条件だった。ただし、今年は4月から7月にかけて行われた土砂撤去工事の影響で、以前とは干潟の形状が変化している。過去の実績だけを頼りにせず、改めて貝の着き場を探す必要がありそうだ。
マテ貝の穴の探し方
まずは沖側まで移動し、広い範囲を歩きながら砂の状態を確認していく。今回の本命はマテ貝。深く掘るのではなく、クマデを使って表層から10cmほどの砂を削るようにして穴を探していく。砂を掘り返してみると、いたるところに小さな穴が現れた。ただし、そのすべてがマテ貝のものとは限らない。
干潟にはカニやアナジャコなども生息しており、それらの巣穴も数多く存在する。よく観察すると、穴の形や周囲の砂にも違いがある。すぐに崩れてしまうものがある一方、輪郭がはっきりして形を保っている穴もある。こうした小さな違いを見極めることが、マテ貝探しでは重要になりそうだ。
マテ貝穴を探そう(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)先にハマグリを発見
目星を付けた穴へ塩を入れて反応を待ってみるものの、マテ貝が姿を見せる気配はない。そこで周辺の砂を掘り進めていると、クマデの先に「コツッ」と硬い感触が伝わった。慎重に砂を取り除くと、厚みのある貝殻が姿を現した。採れたのは4cmほどのハマグリ。
砂を洗い流すと、丸みを帯びた殻の美しい模様が現れた。今シーズンの奥伊勢湾ではハマグリの姿が多く確認されており、高松海岸でも順調に追加することができた。しかし、今回の目的はあくまでマテ貝。さらに場所を変えながら本命を探していく。
特徴的な穴を発見!
続いて目を付けたのは、潮だまり周辺の斜面だ。砂の表面を確認しながら進んでいると、周囲とは明らかに様子の違う穴を発見。形は楕円形で崩れにくく、周囲の土にもやや粘り気がある。「これはマテ貝では?」期待しながら穴へ塩を入れると、しばらくして中から海水が押し出されてきた。
マテ貝が塩の刺激を受けて動き始めたサインだ。そのままじっと待っていると、穴から細長い殻が少しずつ姿を現した。タイミングを逃さず指でつかみ、殻を傷めないようにまっすぐ引き抜く。
この穴は!?(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)13cmのマテ貝をキャッチ
砂の中から姿を現したのは、13cmほどの立派なマテ貝だった。細長く伸びた殻は独特の形をしており、一般的な二枚貝とはまったく異なる存在感がある。表面には擦れた跡もあり、しっかり成長した個体であることがうかがえた。ようやく本命を発見できたことで、穴の特徴も見えてきた。
その後は同じような形状の穴を重点的に探し、周囲の砂質や穴の崩れ方も確認しながら塩を入れていく。パターンをつかんでからは効率が上がり、マテ貝を追加することができた。
やったぜ(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)1時間でマテ貝&ハマグリ大漁
この日の成果は、約1時間でマテ貝10本とハマグリ15個。ハマグリは広い範囲の砂を掘りながら探すことで見つけやすかった一方、マテ貝は「穴の見極め」が成果を大きく左右した。
アナジャコやカニの巣穴と区別するには、穴の形だけを見るのではなく、周囲の砂質や穴の崩れにくさなどもチェックすることがポイントになりそうだ。土砂撤去工事によって以前とは地形が変わった高松海岸だが、干潟には今も多くの生き物が暮らしていた。
ただ闇雲に砂を掘るのではなく、干潟に残された小さな変化から獲物の居場所を推測する。そんな宝探しのような面白さも、マテ貝採りの魅力といえるだろう。夏休みの思い出作りに、干潟に隠れたマテ貝を探してみてはいかがだろうか。
貝毒に要注意
なお、天然の二枚貝を採取して食べる際は、貝毒にも注意が必要だ。採取前には各自治体などが公表している最新の貝毒検査情報を確認し、安全面に十分配慮して楽しんでほしい。
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<HAZEKING/TSURINEWSライター>
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