ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】

今年も夏がやってきた。日本海も熊野灘も、皆さん気になるのはマイカ(ケンサキイカ)の動向ではないだろうか。あくまで私見だが。今年は昨年、一昨年に比べればかなり状況は良いように思う。行けば撃沈続きの私が解説するのはおこがましいのひと言だが、今回はこのマイカをターゲットにしたイカメタルに焦点を当てたい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

アバター画像 TSURINEWS編集部

エギング&イカメタル ソルトルアー

今年の状況

毎年GW前ごろから聞かれるマイカの釣果だが、今年も例外ではなくまだ夜が肌寒い時期からスルメやムギイカに交じって上がりだした。もちろん初期なので日ムラ、場所ムラは激しかったが、徐々に安定しつつあり、6月後半には若狭湾一帯で安定した釣果が聞かれるようになった。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】釣れるサイズはさまざま(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

私自身も2回ほど小浜方面に釣行を予定していたが、いずれも台風の影響で中止。まだ今年はイカメタルに行けていないのが現状だ。好釣果が聞かれているだけに、なんとも歯がゆいが。

このまま安定飛行を続けてくれれば良いが、自然相手の遊びだけあってどうなるかは分からないのが正直なところだ。例年通りであれば9月いっぱいは楽しめるが……。

イカメタルの魅力

イカメタルとは、繊細なティップ(穂先)を持つライトなロッドに極細PEラインを組み合わせ、これに鉛スッテと呼ばれるイカ用ルアーを1つだけ付けた非常にシンプルな仕掛けで狙うもの。創成期のころはひとつスッテゲームとも呼ばれていたようだ。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】マイカの食味は最高峰(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

それが鉛スッテの上に枝スを出して、浮きスッテやエギを取り付け2本バリ仕様で挑むのが通例となってきた。この2本バリ仕様、福井県・小浜で発案されたことから、オバマリグとも呼ばれている。

釣り方は任意の深さまでスッテを落とし、さまざまな誘いをかけつつ繊細なティップに現れるアタリを感知して掛けアワせていく。アワせた瞬間、ズシッとダイレクトに伝わる重量感がこの釣りの魅力だろう。

タックル

創成期は専用タックルなどなかったが、今では専用タックルがあふれかえっている。最初の1本を選ぶのであれば、6f前後の専用ベイトロッドがお勧め。あまり長いと取り回しが悪い。何なら5.11fぐらいのショートロッドでも良い。表示されているルアーウェイトは25号のものが万能に使えると思う。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】カウンター付きベイトタックル(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

リールはカウンター付きのベイトリール。よほどの浅場を除き、タナ命ともいえるこの釣りで「何mでヒットしたか」は非常に重要な情報になる。この情報を船中で共有し合うことにより、より好釣果が望めるようになるのだ。

ラインはPEライン0.6号一択で良いと思う。0.8号でも良いが、夏の日本海は潮がぶっ飛ぶことが多い。少しでも細くすることで、より快適に釣りができる。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】タナの情報を共有(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

これにリーダーがフロロカーボンライン2~3号を2m。この先に専用のイカメタルリーダーを呼ばれるものを付ける。すでに枝スもスナップも付いた状態の既製品が多く出回っており、最初はこれを利用するのがお勧めだ。

だが、このイカメタルリーダー、意外に値が張る。消耗品だけにできればお安く済ませたい。そこで私が普段使っている仕掛けを紹介しよう。

まずPEにつないだリーダーに極小の三ツ又サルカン、あるいは親子サルカンを結ぶ。親子サルカン、三ツ又サルカンの横のアイに枝ス、下のアイにリーダーを1mほど結び、両方の先にスナップを結べば完成だ。

イカの乗りがわるいとき、渋いときは枝スの長さを少し長めにしてやると良いと悪いとか……。

スッテ

スッテは主に2種類。仕掛け下部に付ける鉛スッテと、枝スに付ける浮きスッテだ。枝スのスッテはドロッパーとも呼ばれる。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】鉛スッテ(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

まず鉛スッテだが、どの海域でも多く使われているのが20号をメインに15~25号だろう。さらにイカが表層に浮いたときのために10号、潮がぶっ飛んでいるときのために30号を2個ずつぐらいあれば万全だ。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】浮きスッテとエギは枝ス(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

枝スのドロッパーは浮きスッテとエギに分かれるが、ステイ(仕掛けを動かさずに止めておく)を多用するのであれば浮きスッテ、積極的に誘っていくのであればエギと使い分けるのがセオリー。浮きスッテは70~90mm、エギは1.8~2号が選ぶ目安だ。

その他の装備

さて次は必須アイテム、あると便利なアイテムを紹介しよう。まずライフジャケットと帽子。これはイカメタルに限らず、船釣り全般で必ず着用しなければならない。

他にイカを入れるクーラーボックス、タオル、虫よけアイテムなど。この時期、集魚灯にはイカだけでなく虫も多く集まってくる。ガやカメムシは刺したりかんだりすることはないが、何せうっとおしい。数年前に突如人気が沸騰した「おにやんま君」。飛翔昆虫で最強のオニヤンマの模型を帽子につけておくと、うっとしい虫が寄ってこなくなるシロモノだ。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】おにやんま君(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

ただこれは人によって評価が二分。全く効果がないという人もいればめっちゃ効くという人も。一度試しに使ってみても良いかもしれない。

そしてスミ抜き用のフォーセップ。袋にしろイカトレイにしろ、イカを持ち帰る際、スミが漏れてクーラーが真っ黒けになっていることがよくある。クーラーに入れる前に、事前にイカのスミ袋を抜いておけばスミがもれる心配はない。ややリーチが長めでストッパーのないフォーセップが最適だが、こちらも専用のものが販売されている。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】フォーセップ(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

スミ抜きの方法だが、こちらはユーチューブなどで、たくさん紹介されているので参考にしてほしい。スミ抜きしておくと、帰ってからのクーラーの掃除が非常に楽だ。

 

釣り方

前述したが、この釣りのキモはタナ。どの深さでイカが釣れたかが最も大事だ。最初は船長の指示ダナを聞いて、その前後5mを丹念に探ろう。誘い方はワンピッチジャーク~ステイ、リフト&フォール、止めてシェイクなどいろいろあるが、あまりマイカはあまり派手な動きは好まない傾向がある。どの誘いにしてもゆったりした動きに反応が良いように思う。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】しっかり誘って掛ける(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

また近年若狭湾ではロングステイが効果的だった……という声もよく聞く。実際私もあまりに渋くて置きザオで放置していたら、いつの間にはイカが乗っていた……ということが何度もある。実は私の中で置きザオは、最後の手段ともいえる釣り方なのだが、こうなるとゲーム性も何もないので決してお勧めはしない。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】このサイズは抜き上げ(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

マイカがヒットしたら一定のスピードで巻き上げてくる。スッテやエギのハリには返しがないため、テンションが抜けると外れる確率がグンと高くなる。小~中型のマイカであれば、そのままサオで抜き上げてもいいが大剣と呼ばれる胴長40㌢前後の大型は、サオで抜き上げると折れることもあるので、リーダーを持ってそっと抜き上げよう。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】小さくても掛けた1匹は格別(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

個別に循環イケスが設置されている船では、イケスにほうり込んでおけばOK。ただし水温が高くなるこれからは、イケスの中で死んでしまう。白くなりかけたイカはすぐに取り出し、スミを抜いてクーラーに収める。

持ち帰り方

イカの持ち帰り方は人それぞれ。ただひとつ共通していえるのは、イカに直接氷や真水を当てないということ。

専用のステンレス製のトレイを重ねてクーラーに入れ、キレイに並べておくと非常に見栄えもいい。氷は袋に入れて最下段に入れておき、溶けた水がイカに触れないようにしておく。

ケンサキイカ狙いのイカメタル入門 【魅力・タックル・仕掛け・釣り方・持ち帰り方を解説】並べると見栄えが良い(提供:週刊つりニュース中部版・原田順司)

面倒であればジップロックに海水を少量入れ、そこにスミを抜いたイカを入れて氷が入ったクーラーにイン。中の海水が冷えればイカも全体的にしっかり冷える。

さらにそれも面倒であればクーラーに海水を張り、そこに袋に入れた氷をドボン。海水をしっかり冷やして、そこにスミを抜いたイカをどんどんほうり込んでいく。

いずれも袋がしっかり密閉されていることが絶対条件。イカやタコは真水に触れると、浸透圧の関係であっという間に表面がブヨブヨになってしまう。

最後に

今年は日本海全域で好調が聞かれるイカメタル。入門にも最適のタイミングといえる。マイカはイカの中でも食味は最高位にランクされるほど。ぜひ至高のゲーム性と最高の食味を味わってみてほしい。

<週刊つりニュース中部版・原田順司/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2026年7月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。

「釣り好き歓迎」求人情報求人情報を掲載希望の方はコチラ

さらに求人情報を見る
さらに求人情報を見る