静岡県内にある無料釣り場のなかでトップクラスの魚影を誇るのが島田市にある野守の池だろう。しかも型もいい。小型の数釣りでは魅力は半減するが、これが良型なら話は別だ。ただし型がいいがゆえに釣りの難易度はいささか高い。しかもエサ慣れしているので、少しでも接点がズレるとカラツンのオンパレードになりかねない。練習場としても最適なので、ぜひ釣り台持参で出かけてみてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
野守の池の概況
週末や観光シーズンのみ現役でSLが走る大井川鐵道家山駅から至近にあり、停車駅でもあることから多くの鉄道ファンも足を運ぶエリアに野守の池はある。
周囲は約1.2km。かつて蛇行していた大井川の流れが切り離されて池として残った河跡湖とされる。古くからヘラブナ釣りの名所として人気があり、近年は地元有志の協力のもと釣り場整備も進み、魚影・環境とも静岡県を代表する釣り場として絶大な人気を誇る。
野守の池の概況(作図:週刊へらニュース編集部)アベレージサイズは尺~尺2寸。それが日並み次第ではあるが50~60枚は狙えるにも関わらず、釣り場料金は無料。よって土日祝のみならず、平日でも多くの釣り人でにぎわう。
首都圏からだと高速を使って約3時間。お世辞にも近いとは言えないが、釣り場環境がいいので記者は個人的に大好きな釣り場だ。同県菊川市にある七曲の池も数釣りが楽しめる釣り場なので、何なら1泊釣行で2カ所を狙ってみても面白いだろう。
ポイント
この時期の一番人気は何と言っても新幹線桟橋だ。強い日差しを背中から受けられるので暑さ対策にもなり、パラソルを差せば真夏でも快適に釣りができる。
釣り人が集中すればエサ打ちもされ魚の寄りもいい。よって釣果もほかのポイントを圧倒する。ではなぜ、ほかのエリアでは釣果が伸びないのか。それはジャミの存在だ。おもにブルーギルとオイカワの幼魚だが、ヘラが寄っていないと、これらのジャミが多すぎてエサが持たないのだ。
新幹線桟橋直結の桟橋(提供:週刊へらニュース編集部)ヘラが寄れば小魚は散ってくれるが、寄せるまでに時間を要するため、そこまで我慢ができずに逃げだして(移動もしくは釣行中止)しまう。新幹線桟橋でもジャミはいる。しかし、すぐにヘラが寄るので大して気にはならないのだ。
つまり日ごろからエサ打ちがされヘラの寄りがいいポイントこそがこの時期の狙いめで、それが現時点では新幹線桟橋ということになる。ただし人気ゆえに人災は覚悟。しかもエサ慣れしているためIQが高く、釣りの難易度は高め。「今日は両ダンゴでキメてやるぜ」と意気込んでも撃沈をくらう可能性もある。
なお新幹線桟橋と併設して、今期から花火台と呼ばれる浮き桟橋が左端(運転席側)に直結され収容人数が増えたのはうれしい知らせだ。
新幹線桟橋の次点とするなら、扇桟橋の東側が有力候補。しかしここは南向きゆえに、これからの時期は猛暑対策が欠かせない。朝はウキも見づらいので、入るなら午後からがお勧めだ。
扇桟橋の東寄り(提供:週刊へらニュース編集部)午後から釣行と言う点では東屋桟橋もお勧め。午前中は日差したっぷりでも午後からは日陰となるため、涼しく釣りが可能だ。ただし前述したとおり、エサ打ち頻度が低いためジャミの猛攻を受ける。ヘラが寄るまで根気よくエサ打ちするしか手だてはないが、もしやるなら桟橋からなるべく離れた所にウキを立たせたほうがいい。つまり中・長尺竿がお勧め。
なお手前にジャミが多いのはどの桟橋でも言えることなので、あまりにジャミがしつこい場合は竿を伸ばして様子を見てみよう。
釣り方とエサ
人気の新幹線桟橋を例にするなら釣り方は宙釣りが主体。桟橋手前の陰にジャミが多いので、竿は11尺以上を継ぎたい。なおローカルルールでタナはウキ止め~第一オモリが1m以上のメーター規定がある。エサは両ダンゴまたはトロ掛けセットが大半で、常連の多くは後者で楽しんでいる。
家山駅停車中のSL(提供:週刊へらニュース編集部)底釣りも面白い。ただし同桟橋の場合、手前は根掛かりが多いので竿は15尺以上が安心。水深は運転席(花火台)に寄るほど深く、15尺でおよそ3本半前後。長尺を出せば、さらに深くなると思われる。エサは両ダンゴが一般的。ジャミがいなければグルテンでも釣れるが、両ダンゴのほうが釣りやすいだろう。
記者はここに来るといつも両ダンゴの宙釣りで楽しんでいる。下手の横好き何とやらで高釣果には結び付かないが、なぜかダンゴがやりたくなってしまう。ジャミがいるのでダンゴのほうが釣りやすい面もあるが、たんにトロ掛けセットが苦手と言うのもある。ただし並びに同セットの達人(常連)が多数いらっしゃるので、いつもコテンパンにやっつけられて釣り場をあとにしている。にも関わらず再訪したくなる釣り場なので、この池には不思議と癒しをくれる魅力があるのだろう。首都圏からは遠方ではあるが、ぜひ一度は釣行してみてほしい。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
野守の池
入釣料:無料。釣り台必携。

