朝夕がめっきり冷え込み、マフラーやダウンジャケットがほしくなる季節になってきた。いよいよ冬間近だ。この時期に身近な堤防で手軽に狙えるターゲットがアナゴだ。今回は冬の波止釣りで狙えるこのおいしいターゲットについて解説してみたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・編集部)
アナゴの時合い
釣り方は非常に簡単。エサを付けて左右遠近に投げ分けて待つだけ。よくサオの本数を増やせば、その分釣果がアップすると思われるかもしれないが、アナゴは非常に時合いがはっきりした魚。アタリが2本同時に出ることなんて珍しくないので、多くても3本までにしておこう。それ以上になるととても面倒を見ることができない。
アナゴの時合いは日没直後に集中することがほとんど。今なら午後6時~7時がそれに当たる。そこからよく続いても、9時までが勝負と考えよう。もちろんその後も単発で釣れることはあるかもしれないが、時合いにはほど遠い釣れ方となる。いかに日没後の時合いをモノにするかで、釣果が大きく変わる。
時合いに集中して釣れる(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)アタリの出方
アタリはサオ先に明確に出る。アタリが出たらサオを手に持ち、そっとイトを張って待ってみよう。PEラインを使っていると、アナゴの捕食の感覚がはっきりと伝わってくる。
アナゴは、エサをかすめ取るのが非常にうまい。もしかするとカワハギ並みのエサ取り名人かもしれないのだ、アワセどころは、グッグーッと持っていかれたとき。しっかりリールを巻きながらサオを立てるだけで良い。
掛け方にコツあり
ゴツゴツとエサを捕食する手応えだけで、食い込んでいかないときに取る手段は2つ。ひとつはサオ先を下げてイトを緩ませてやること。抵抗がなくなって一気に食い込んでいくことがある。
もうひとつは逆に、イトを引いてエサを動かしてやること。その場でガツガツエサを食っていたアナゴは、エサが逃げると思い慌てて追いかけて一気に食い込んでくる。
一気に抜き上げる(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)このいずれの誘いでも空振りに終わることも多々ある。それほどハリに掛けることが難しい魚でもあるのだ。
ファイトの仕方
掛かったらポンピングはせずに、一定の速度で巻き上げて一気に抜き上げよう。釣ったアナゴは決して地面に置かないこと。そのままぶら下げて、バケツの上でハリ外しを使ってバケツの中にポトンと落とす。地面に置くと暴れて、仕掛けもミチイトともにぐちゃぐちゃになってしまう。
アフターフィッシング
ウナギと同様、アナゴをさばくのに抵抗のある人も多いと思う。だが案ずるより産むが易しということわざもある。まず目打ち用の千枚通しと小さめのナイフを用意しよう。もちろんクギと小出刃でも良い。
絞めたアナゴの目に千枚通しを刺し、まな板に固定したら肩口から刃を入れ、背骨に沿って尻尾の方に引いてくる。背骨に当たる感覚を常に感じるように引いてくる。
見事本命キャッチ(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)お腹まで開いて内臓と取り、今度は背骨の下に刃を入れて背骨を浮かせるように引くと背骨を外すことができる。
簡単に書いたが、最初は必ず失敗する。だが大事なのは数をこなすこと。5匹目ぐらいからそこそこサマになってくるはずだ。もちろん失敗しても、アナゴの味は変わらない。さばきが上達するためにも、たくさん釣っておいしく食べていただきたい。
<週刊つりニュース中部版・編集部/TSURINEWS編>

