今年は紀ノ川河口のハゼ釣りが不調だ。例年盛期である9~10月にハゼの魚影が非常にまばらで、コトヒキの幼魚とヒイラギばかりという状況。ただ、11月に入り復調の兆しが見えてきた。実釣と併せて紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
紀ノ川のハゼ釣り
今年は全国的に猛暑が続き、そのため水温が例年より2~3℃あるいはそれ以上、高い傾向があるようだ。先日ネットを見ていたら、瀬戸内沿岸の養殖カキが例年になく不漁で、市場に出せるものが少なく、頭を抱えているというニュースが飛び込んできた。
例年、紀ノ川河口のハゼを何度かレポートしているが、今年は、8月中旬前後までは順調だったのだが、例年9月~10月の盛期に、魚影が非常にまばらで、コトヒキの幼魚とヒイラギばかりが針がかりする状況が続いている。ハゼ釣りのアングラーも、例年になく少なかったようであるが。11月になってようやく少し持ち直してきたようである。夕方の短時間であるが、釣行した模様をレポートする。
釣るポイントを変更
例年よくポイントとして選んでいるのは、右岸の南海電車の鉄橋上流側の河原や、そこより下流の市民スポーツ広場前の護岸である。ただ今年はハゼの魚影が薄いので、少しポイントを変えて探ってみた。いずれも護岸から釣るポイントで、潮位の高い時合の方が釣りやすい場所である。
道具や仕掛け
竹竿使用時に使った仕掛けは次のようである。
ハゼ釣りタックル(作図:TSURINEWSライター牧野博)ハゼが復調
11月2日、3日と、夕刻2時間程度であるが、ミャク釣りでハゼを探す。11月2日は、紀ノ川左岸、北島橋上流側の護岸で午後3時過ぎから約2時間、ミャク釣りで探り、満潮から下げで潮が動き始めた日暮れ方5時過ぎから散発的にハゼが食い始め、12~13cmのサイズばかりを9匹の釣果だった。
翌日はツ抜け達成
翌3日は右岸の北島橋下流側を探る。ここは例年、寒くなると落ちハゼがたまる場所で、チョイ投げで狙っているがその少し下流側を探る。ファミリーのアングラーがポツポツとハゼやコトヒキの幼魚を手にして歓声をあげている。チョイ投げで狙っておられるようだ。少し距離を開けてその上流側をミャク釣りで探ると、ハゼが姿を見せた。ここは干潟が近く、少し泥分もある底なので、ウロハゼも混じってくる。
ハゼキャッチ(提供:TSURINEWSライター牧野博)この日は午後2時半ごろから約2時間探り、マハゼ、ウロハゼ合わせて11匹と何とかツ抜けの釣果だった。両日とも、ミャク釣りの釣果としては、少し寂しいが、10月の「ミニコトヒキ祭り」の状況からは、少し復調してきたようである。水温はまだまだ高いので、11月後半にかけてもリベンジを狙っている。
キスも不調気味
今年はハゼのシーズンがかなり遅れている模様である。8月までの好調が信じられないような釣況であったが、この状況を逆手にとれば、例年ならオフの12月にミャク釣りで釣れ盛るという可能性もある。
さらに下流側、河口大橋方面ではキスが投げで狙えるが、こちらも11月現在、キスの魚影が少なく、「ヘダイ祭り」の状況である。
ヘダイ祭り(提供:TSURINEWSライター牧野博)ヘダイの型は20cm前後とまずまずで、引きが強く面白い。欲を言えば30cmクラスがきてくれればよりスリリングで面白いのだが、のんびり釣行の昼釣りではちょっと難しいかも……しかし魚影が濃く、狙って釣れる状況であるのは確かである。
へダイにキビレが高活性
筆者も11月16日に午後3時頃から2時間程、右岸の紀ノ川河口大橋付近で遠投し、ヘダイとキビレ合わせて10匹、キス17cm前後2匹だった(写真は釣りの途中経過のもの)。5色ゾーンで活発に食い、ヘダイの2点掛けもあった。落ちハゼ、キスとも少し遅れている分、年末を挟んで来年の初釣りで狙う手もありそうだ。
年末までにハゼ、キスともまだまだ釣行を予定しているので、情報をお届けできるべく頑張りたい。
<牧野博/TSURINEWSライター>
紀ノ川

