春イカと呼ばれ、晩春から初夏にかけて釣れる大型のアオリイカ。特にショアからではゲーム性が高く、手にするのは容易ではない。秋の数釣りとは異なる大型攻略のキモについて、今回はオリムピックスタッフの前神僚一さんと訪れたフィールドでの実釣を通して紹介していく。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
ソリッドモデルでしなやかに
2匹目のビッグワンをキャッチしたあと、前神さんはイカの反応や潮の流れが変わったことを鑑み、戦術の転換を図る。
エギはそのままに、ロッドを同社の技術ノウハウが詰まったハードソリッドティッププラスを搭載したカラマレッティー・プロトタイプGCALPS-832M-HS+(25年夏発売予定)に変更。適合するエギのサイズは2.0~3.5号、メインラインはPE0.4~1.0号に適合したロッドだ。
キャスト後、エギを潮に乗せてドリフト軌道で流し、斜め方向にゆっくり見せる作戦だ。
プロトタイプ832M-HS+(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)1.7kgの良型アオリイカ手中
二度あることは三度あると言うが、ホントにあった。ヒットとともに再び大きくロッドが曲がる。ドラグの逆転音も見事。しばしのやり取りのあと、再び磯際からかなり離れた場所で巨体が浮かび上がる。
しなやか路線とは言え、カラマレッティー・プロトタイプGCALPS-832M-HS+もラフなフィールドで大型と渡り合える十分な力を備えているのがよくわかる。こうしてキャッチした3発目は1.7kgだった。
二度あることは三度あった(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)ソリッドティップの出番とは
前神さんによると、ドリフトさせているエギにもたれかかるようにアタックしてくるケースでは、ソリッドティップが有用だという。ドリフトが効いているとき、ラインとエギには張力が生じており、これをイカが抱きに来たとき、追従性に優れるソリッドティップは違和感を与えず、フッキングチャンスを拡大してくれる。
なお、ティップの性能以外に、「プロトタイプ」は、徹底した軽量化を追い求めたモデルでもある。
832M-HS+でファイト中(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)2タイプの使い分け
今回、取材の合間に両ロッドを振らせてもらったが、「スーパー」はシャープな振り抜き感でエギが気持ちよく飛び、ジャークからフォールに移ったときにシュッと落ち着く引き締まったブランクスは、持ち前のパワーと相まって、まさに鍛えられた戦士といった感じ。
862Mに負荷をかけた状態(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)一方で「プロトタイプ」の方は、とにかく軽い。少ないチャンスを狙ってキャストとジャークをくり返すサイズ狙いの釣りでは、この軽さは大きなアドバンテージだ。
そして、このロッドの顔と言えるハードソリッドティッププラスだが、操作やキャスト時のもたつき感はなく、まるでチューブラーに化けたソリッドと言った具合。その所以はトレカT1100Gという素材を用いた、同社独自のティップセクションの設計が生み出したものだ。
しなやかなティップでヒットチャンスを拡大し、軽さでマシンガンキャストの負担を減らす……。「プロトタイプ」は、アングラーを支える軍師のような存在だと思った。
※「トレカ」は東レ株式会社の登録商標です。
832M-HS+に負荷をかけた状態(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)両モデルとも楽しみに
さて、今回紹介した2モデルだが、いずれも2025年夏に発売予定となっているため、今期の大型狙いには間に合わないが、晩秋や来年春のサイズ狙いの時期に、ぜひ手に取ってその性能を体感してほしい。
チューブラーティップかハードソリッドティッププラスかは好みの分かれるところだが、両モデルともしっかりあなたの期待に応えてくれるはずだ。
こんな釣果が待っている(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)<五井貴矢/週刊つりニュース中部版編集部>
フィッシングビレッジりなちゃん/大伸丸渡船

三重県 伊勢志摩の海の魅力が満喫できる釣り船&レンタルボート店です。ほかに一泊2000円~で素泊まりできる「釣り人の宿」や、磯渡しや筏&カセも営業しており、釣り人の皆さんのニーズをトータルサポート。このほか、レンタルタックルや大型魚の入る発泡ケース(有料)もご用意しているので、手ぶら釣行も可能です。

