東京湾のマコガレイは近年数が減り、多くの船宿が冬の産卵期を避けて資源保護に努めている。金沢八景の荒川屋もその一つで、産卵後に魚が元気に泳ぐ春先まで乗合船を出さない。今シーズンは3月中旬から月・水・日限定でスタート。序盤から45cmの特大を筆頭に大型主体との報を受け、3月23日(日)に釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

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荒川屋でマコガレイ釣り
マコガレイ釣りを敢行すべく、出船1時間前に船宿の荒川屋到着。車から荷物を降ろして駐車場に向かうと、山下貞光大船長が「陽気がよくなって、大きいのが出始めましたよ」と、釣況好転を説明しながら停める場所を案内してくれた。
受付に戻ると若女将が応対。空いている釣り座の中から右舷9人の前寄り2番目の席へ。さらに、船着場で大女将と山下光昭船長とあいさつを交わし、第三山下丸に乗船。7時45分に左舷8人、右舷9人で桟橋を離れる。

八景沖で実釣開始
航程10分ほどで八景~小柴沖水深10m前後の釣り場に到着。潮回りのあと、船首からアンカーが投入され、安定したところで「はい、どうぞ。水深は12m前後です」と投入OKのアナウンス。
到着時の海況は晴れ、南東風1~2mと微弱でナギ。潮はやや濁りを含んだ緑茶色で、表層はトモ方向へ緩く流れていたが、満潮の潮止まりまで約30分のチャンスタイムだった。
それぞれ3~4本の竿を出し、私は手持ち竿2本と置き竿にエサを付けて投入。船中1尾目は開始から30分後。左舷大ドモで27cmが取り込まれる。

36cm良型マコガレイを手中
次にヒットしたのはさらに30分後の9時。左舷胴の間で「荒川屋鰈馬鹿」というユニークな上着を着た野口さんが手にしたのは36cmの良型。ハリには赤茶色の長さ約15cmのワームが仕込まれていた。
船中3番目のヒットはその15分後、船長の「仕掛けを上げてください」の合図と同時で、右舷トモ寄り2番の平野さんにきた。サイズは同じく36cmだった。

富岡沖で41cmマコガレイ登場
次の場所でも1時間ほど様子を見たが船中フグのアタリのみで、10時半に富岡沖の水深12m前後へ移動。20分が経過したころ、私の下手隣、右舷前寄り3番に入っていた村田さんが「きた」と声を上げ、同時にアワセを入れる。手にした竿の曲がりを見ると、紛れもないカレイの引きと分かった。
中層で横走りした茶色い大判の魚は、船長が差し出すタモに収まる。計測すると41cm。仕掛けを尋ねると、自作したものを1つもらった。ハリス2号約70cm、ハリは流線キツネ赤鈎11号だそうで、チモトを夜光セメントで固めていた。

33cmマコガレイをキャッチ
このあと、胴の間からミヨシ側でヒットがあり、「これからチャンスが来るか」と思ったが、30分以上の沈黙が続く。船は回り直し、左舷胴の間の野口さんが2尾目となる33cmを追加したのが正午ごろ。

午後に時合い突入
その後、再び静寂が続き、13時少し前に八景~小柴沖水深11m前後へ移動すると、一気に時合いが訪れた。
まず、左舷大ドモの兵頭さんが10分間に30~35cm級を2連発。左舷トモ寄り2番に入っていた紅一点、若林さんに30cm級。

船中最大は45cm
その直後に、右舷トモ寄り2番の平野さんが2尾目をヒット。当日最大の45cmを取り込む。
さらアタリは続き、左舷大ドモの兵頭さんは30cm級の4尾目を追加すると、左舷胴の間の野口さんが42cmを追加。

納竿までに良型続出
14時に潮回りすると、右舷トモ寄り2番の平野さんが3尾目となる35cm級。15時15分の沖上がり直前に左舷前寄り3番の松岡さんに33cmがきて納竿となった。
船中釣果は、27~45cm0~4尾。兵頭さんが竿頭、野口さんと平野さんが3尾で次頭を分け合った。

船長のコメント
「花見ガレイは、これから本番。乗合船はゴールデンウイーク期間中を除き、5月第2週ごろまで出す予定ですので出船日を確認して遊びに来てください。」

<週刊つりニュース関東版APC・木津光永/TSURINEWS編>
荒川屋