ひな人形に春の気配を感じる2月28日。特大の沖アサリを求めて愛知県西尾市の東幡豆港へ向かった。こちらは愛知県で今年初めて解禁される有料の潮干狩り場だ。渡船を利用して沖島で採取を楽しむことができる。そして利用者のお目当てはアサリ。最大6cmまで成長した身の肥えたアサリは人々を魅了する。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)

東幡豆沖島で潮干狩り
当日の潮汐は大潮。風速2mと穏やかな天候となり陽気に包まれる。午前9時の出船に合わせて6時に漁港に着いたが、駐車場はほぼ満車。船着き場にはずらりと順番待ちのカゴが並ぶ。先に準備を済ませ、8時に受付で専用のバケツと1日券を購入。朝ご飯を食べた後、出船して南東のポイントから採取を始めた。

沖島の地質は基本的に岩礁帯だ。大小さまざまな岩が並ぶ。そこでネジリガマを使用して地中に埋まる石を掘り返す。海水は砂煙で濁るため手先の感覚が頼りだ。海底を手で探ると小石が指先に当たる。何かと思い、つかんで水中から手を上げると巨大な貝を握っていた。
取れたのは直径5cmのアサリ。沖島特産の特大サイズだ。めったに見つけることができないサイズに思わず興奮する。

沖合の岩の周りが狙い目
周囲を見渡すと、あちこちで歓喜の声が上がる。解禁初日ということもあり活気がすごい。現時点で取れた量は2kg。専用バケツ8kgまで持ち帰ることができるので追加を狙った。
次第に潮が引いて沖合の水面に岩が浮かぶ。その周囲を掘り返すと巨大な貝殻が何個か見つかる。期待に胸を膨らませながら掘り返すと良型のアサリが湧き出る。どうやらアサリマンションを掘り当てたようだ。平均サイズの大きさに沖島のポテンシャルを感じる。次第に無言になり、没入しながら採取を続けた。
千里の道も一歩から。今回は特大アサリを求めて西尾市の沖島で潮干狩りをした。結果、大粒のアサリをゲットすることができて大満足だ。

底石の下の砂地を掘る
沖島は底が石で覆われているため、これを移動させる必要がある。コツコツとルートを開拓すると砂地に到達するので、めげずに掘り返してアサリをゲットしよう。ただし、水中にはクラゲなど毒を持つ生物が潜む。厚手の手袋やウエーダーなど安全対策は必須だ。
これから各地で本格化する潮干狩り。旬の味覚を求めて楽しんでは?

東幡豆沖島潮干狩り情報
・入漁料2800円(渡船料込み)
・採貝量8kgまで。初回は8kg入れのバケツを購入する(採貝できなくても払い戻しはない)
・渡船干潮時刻の3時間前から漁協の船が随時運航。漁協の潮干狩り時間表で出船日、干潮時間などの確認を。天候により中止の場合あり
・その他沖島に飲料水はないので必ず持参すること

<週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤/TSURINEWS編>