気温の上昇と共に、冬の間に積もった雪は山間を流れる穏やかな流れへと姿を変え、渓流釣りはいよいよ本格的なシーズンインを迎える。一口に「渓流釣り」といっても、その様相は訪れる場所によって大きく変わり、当然それに合わせた釣り方が必要だ。今回は、渓流釣りにおける「4つの流域ごとの違い」を見ていこう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
本流
本流は、いくつもの支流が合流し、最終的に海へと至る。多くがその川の「本体の名前」が付いていることが多い。
著者が住む兵庫県であれば、揖保川や千種川、加古川、円山川等が該当する。これまでの場所とは大きく様変わりする本流の特徴・釣り方をみていこう。
本流の環境
多くの支流が合流することもあり、川幅は一気に広くなる。幅10mクラスの流れがいくつも枝分かれして流れるような大河川も多い。水深も深く、安易に立ち込むと大変危険なため、安全に釣りが出来る場所を慎重に見極めてほしい。
本流の対象魚
「本流ヤマメ」や「本流アマゴ」といった、「本流」という名を冠した大型の渓魚の他、「戻り」と呼ばれるサクラマス(降海型ヤマメ)やサツキマス(降海型アマゴ)も春頃に狙える。
その他、場所によっては巨大なニジマス(レインボートラウト)やブラウントラウトが釣れる河川も存在するが、ゲストとしてコイやニゴイ等が掛かる事もあるので注意が必要だ。

本流で狙いたいポイント
漁協のHPに掲載される情報を参考に、入渓場所を決めるのが一般的。入渓後は、他と比べて流れに変化がある場所の底付近をじっくり攻めていく事となる。
また、流れが合流している場所や分岐している場所、大岩周辺、堰堤周辺も狙い目となる。
本流での釣り方
本流は川幅が極端に広くなるため、餌釣りの場合は自身の体力に合わせた長めの竿を使用する。幅が狭い場所でも6~7mで、通常は8~9mクラスが一般的。10mクラスを自在に操ることが出来れば猛者の仲間入りだ。
ラインも対象となる魚に合わせて太くなり、1号~3号程度を使用するケースが多い。必然的に針のサイズも大きくなるので、それに合わせた大きめのエサを使用する。
大きめのクロカワムシやオニチョロ、ミミズ房掛けなどがよく用いられるが、レインボーやブラウンを狙う場合は筋子やマグロの切り身も人気のエサだ。
ルアーの場合はその遠投力・遊泳力を生かし、ある程度ウェイトのあるミノーで流れを攻略していくこととなる。
フィールドに合わせた釣り方と工夫を
こうして見てみると、一口に「渓流」といっても実に様々なエリアが存在し、その釣り方の多様性に驚かされるばかりだ。
大切なのは、自身が「どんな場所で」「どのような釣り方で」「何の魚を釣りたいか」だと著者は考える。
「とりあえず安全に渓流魚を釣ってみたい」なら放流のある里川や清流(支流)になるし、「雰囲気や魚との駆け引きを楽しみつつ冒険心を満たしたい」なら源流や渓流だろう。「大物のパワフルな引きを楽しみたい」なら本流一択だ。
行く場所をある程度定めてからタックルを整え、安全も確保したらならば、是非一度「渓流釣り」にチャレンジしてみてほしい。その時にはきっと「ややこしい」といった感情は消え失せ、代わりに感動が押し寄せてくるはずだ。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>