11月に入ると一気に寒くなり出し、釣りに行くのも寒さとの戦いになる。特に北風が吹く河川はどんな防寒着を着ても体の芯から冷えるのがわかる。しかし、それでも水の中はまだまだ熱く、シーバスフィッシングも終盤戦が楽しめる。そんなわけで、今年好調な良型シーバスを足を使って釣り歩いたのでその模様をお伝えしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
小河川でルアーシーバス釣行
11月7日(小潮)朝からとにかく寒い冬の河川をランガンして釣り歩くべく、まずはいつもの村田川へ向った。本日はここともう1カ所を徒歩で釣り歩く予定している。
まだ少し明るいうちに中流域の橋脚下から始めるが、ここ数日雨がなく底まではっきり見えるくらいのクリアな水質だ。水温は上も下も16℃前後で悪くないが、ここまで澄んでいると厳しい。予想通りバイブレーションの早巻きにも全く反応がなく、暗くなったので別の河川へ徒歩で移動することにした。
ここも実績のある場所で、数日前にシーバスを手にした場所だが、小潮で潮が動かないためかベイトの姿すらなく、しばらく粘ってはみたがシーバスの顔は見られなかった。やはり流れもなく、ベイトもいないクリア過ぎる水質となると、ナイトゲームでも厳しいのは言うまでもない。ここで再び最初の村田川へ戻り、下げ潮の流れに期待することにした。
村田川でシーバス2匹
戻ると若干流れが出だしたので期待してフローティングミノーから探りを入れるが、ゆっくり巻いても反応はない。水質から考えて、ここは夜でも早い攻めの釣りで行くべきだと確信する。これが大正解で、細かいジャークにヒット!
40cm級とかなり小さいが、何とか1匹釣れて寒さも忘れて嬉しさ倍増だ。今日は思ったより厳しい状況だとわかり、ここが唯一の時合だと気合いを入れ直すが、北風も強くなり、夜がふけるとさらに寒さが増して体力を奪う。
そんな中、ジャークでアタリが遠のいたので、ワームで静かに狙う作戦に変更。するとついにヒット!先ほどの魚より少し大きい50cm級のシーバスを手にした。かなり痩せていたが、暴れて魚体にフックが刺さるほど元気だ。この後、時合が終わったのかしばらく魚の気配が消えて、代わりに北風がさらに強くなったので、さすがに終了とした。何だか物足りない釣果だがこれは仕方ないと釣行を締めくくった。
バラシ多数も今後に期待
この日の釣行はまるで修行のようだった。北風が終始強く吹き、川の流れを風が押し戻す最悪の展開になった。そして、とにかく寒く、リールを巻く手もランディングも体が思うように動かず、実は何度もシーバスをバラシてしまった。
しかもそんな魚に限って良型だった。それらを全てキャッチしていれば、数匹は追加できていたかと思うと悔しいが、この季節の気温の変化を甘く見過ぎていた。やはり夜は天気予報より寒くなることを想定した準備をした方がいい。
以前にも書いたが、防寒対策はまさに釣果に直結する。それを自分で書いておいて自分で体感する、何とも皮肉な釣りとなった。しかし、シーバスを釣るには水温はちょうど良く、今回も予想以上にアタリがあったので今後に期待しようと思う。
<宮坂剛志/TSURINEWSライター>
村田川