アユが終わりホームグラウンドの長良川郡上は釣り人がいなくなり閑散としている。アユが終われば次のターゲットを求めて人は各フィールドへ。私のフィールドは依然として長良川郡上漁協管内、ターゲットはコイだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森渉)
長良川郡上でコイ釣り
長良川には意外とコイが生息している。アユが盛んなころは姿を見せないが、アユ師がいなくなるとどこからともなく姿を現す。10月に入ると断続的に各所にまきエサを行うのがここ数年のルーティンになっている。
そして10月以降に2回サオを出したが、あと少しのところでハリ掛かりには至っていない。恋に振られ、いやコイに振られて失恋中といったところだ。10月後半にようやくアユを納竿して本格的にコイを狙った。
10月22日の午後2時すぎ。狙ったポイントは郡上大和の通称ゴリン淵。このポイントへは1週間まきエサをした。今日は絶対に釣る気持ちで挑む。さらに水中イトは普通のフロロカーボンラインではなくデュエルのピンクフロロと呼ばれる水中で見えにくいとされるイトを初導入した。釣りスタイルは、ノベザオ一本勝負でエサはボイリーを使用。結果はいかに。
コイは賢い
早速コイが見えた。まきエサをして足止めしようとするが動きが早く捉えきれない。食い気がないのか。コイはあちこちに見えるので目の前にエサを落として口元まで持っていく。エサを見るが食うまでには至らない。
ダメかとサオを仕舞い場所移動しようとすると、コイがふらりと寄ってきた。サオを仕舞うと寄ってくるとは、まるでこちらの手の内を見透かさられているようだ。コイは本当に賢い魚だ。
しかしここで諦めない。帰る振りをして草むらで密かにサオを伸ばし、抜き足差し足でエサを再び投入する。警戒している感じだが来たときより反応は良さそうだ。
65cmマゴイヒット
そのまま5分ほど待っていると1匹のマゴイがエサに反応を示し、ボイリーを吸い込み動きだした。ここで大アワセ。地球を釣ったかのような重量感が伝わってきた。
コイは下流へ対岸へ走る。必死で食い下がり付いて下る。サオを立てて息を吸わせることが先決。ノベザオの釣りは持久戦に持ち込まれると不利。いかに早く勝負をつけるかに掛かっている。
下流の浅場に寄せて取り込んだコイは、ウロコが剥げていたが体高が盛り上がった65cmのマゴイ。この日はこの1匹で満足して納竿とした。
日を改めて再挑戦
10月25日も午後2時すぎから短時間サオを出した。今回のポイントは杉ケ瀬。瀬の中にある深場を狙う。このポイントもアユ師がいるうちは姿は全く見えないが、アユが終わるとコイが動きだす。もちろんまきエサは完璧、その効果のお陰で足元に寄っている。
まきエサをするとすぐに好反応。まきエサの中に仕掛けを落とすとなんと数十秒で食った。しかも丸々肥えたマゴイだ。
コイは上流へ走り私も走る。次の瞬間、対岸へ走りノサれそうになるがなんとか耐えてサオを立てた。すくいやすい場所がないため一進一退の攻防が続き、ようやく観念したコイはタモへ導かれた。
67cmキャッチ
釣った直後は余裕の70cmオーバーかと思ったが、実際には67cmだった。
この後、釣り仲間の小島君が様子を見に来た。そして見ている目の前でヒット。50cmクラスだがよく引く。サオを小島君に渡して引きを堪能してもらうと、尋常じゃない引きに興奮気味だ。取り込んだのは55cmだった。
今後はさらなる大物を求めてサオを振りたい。アユが終わっても釣りキチの熱は冷めないのだ。
<週刊つりニュース中部版APC・松森渉/TSURINEWS編>
長良川・ゴリン淵