ファンからは鯨ヶ池インターと呼称されるほど高速からのアクセス抜群なのが、新東名高速新静岡ICから至近の鯨ヶ池(静岡県静岡市)だ。以前は小ベラの数釣りと認識していたが、どうやら近年は尺級ならびにそれ以上の良型が狙える釣り場へと変貌していた。今の時期はまだジャミの活性が高く釣るのに骨が折れるが、それゆえに本命のアタリが出始めた時の感動はひとしお。桟橋から手軽に狙え、無料で楽しめるなど、今どきそうはお目にかかれない。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
鯨ヶ池の概況
新東名高速新静岡ICの目の前にありアクセスは抜群。料金所を出てすぐの所にコンビニがあるのもうれしい。新東名が完成した折にはヘラファンから「鯨ヶ池インター」ができたらしいぜとうわさになったほどだ。
ところが池の盛り上がりは下降線をたどった。漁協が撤退(現在入釣料は無料)し、立派な桟橋だけが残った同池をどうにか復活させようと、同池ファンや有志が集い今でもわずかではあるが放流が継続されている。しかし池面積からするとその数は微々たる量で、また漁協時代に放たれた小型のヘラブナはほぼカワウの餌食となってしまった。つまり現在同池に残っているのは、カワウ食害から逃れた良型または放流物、それと食害とは無縁のジャミが主体だ。
ポイント
メインは北、弁天、売店前の各桟橋だが一部陸っぱりも可能。厳寒期の底釣りであれば水深の浅い所も狙いめだが、宙釣りが主体のこの時期は、できれば水深がある所のほうが釣りやすい。
なお各桟橋とも両面からエサ打ち可能だが、なぜかいずれの桟橋とも南を背にする側が圧倒的に人気。ウキが見やすいからかどうかは不明だが、ダウンを着るような季節でも同向きが人気なのには何か理由があるのだろう。残念だがそこは調査不足だ。
なお、桟橋には万力を取り付ける受け木が付いているので、釣り台不要で楽しめる。
釣り方とエサ
水深がそれほど深くないので底釣りをやりたいところだが、まだまだ水温が高いので時期尚早だろう。マブナやコイ、カメなどのジャミが静かになるまではエサを底に着けないほうが無難だ。
となると釣り方は宙釣りオンリーだが、問題はハンパではない量のジャミだ。魚種はおもにクチボソ系。日並みにもよるが、おそらくエサ打ち当初はウキがナジまず面食らうはず。練り込もうがどうしようがエサが持たないので、これで果たしてヘラが釣れるのかと疑念を抱いてしまう。
ヘラが寄ればジャミは散る。従ってそのまま気にせずエサ打ちを続ければいいのだが、やみくもに打つよりも若干でも対策を施せばよりヘラに近づくことができる。
大バリ推奨
幸い近年の鯨ヶ池は尺前後が主体となり小ベラの数が激減している。よって大バリを使用しても釣りになるのだ。
ハリが大きいほどエサ持ちがよくなりナジミも入れやすいのだから、ここでぜひ10号以上のハリを使ってほしい。記者はこの手の釣りでギガリフト10号を多用するが、これで何ごともなかったように尺クラスが食ってくる。またハリに重さがあるのでバラけるエサでもナジミを入れやすくなり、ヘラの寄りを早められることにもつながるので一石二鳥だ。
ウキも大きめを
またウキも同様に大きめを使い、狙うタナまで一気に沈めればより効果的だ。ただハリスだけは話が別。短いほどナジませやすいのが道理ではあるが、あまりに短すぎるとヘラの反応を引き出せず、強いては寄りを保てずタナにジャミが入り込んでしまう。
ウキの動きとしてはナジんだら静かになるのが理想で、ナジみきっても動きが止まらないようならヘラがタナにいないと判断してエサなりハリスなりの調整を加える。あくまで目安だが、ハリスは通常どおり30~40cmくらいでスタートして、短くても20cm前後、伸ばすなら50cmくらいは試してみてほしい。
エサは両ダンゴ。竿は8~13尺ほどで十分だろう、タナは底上10cm程度からはじめ底物系の魚が多かったり、ヘラでも糸ズレやスレが多発するようなら徐々に浅くして、最終的にはカッツケまで探ってみよう。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
鯨ヶ池
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