大阪湾奥オカッパリ・ライトゲーム。泉大津にくるのは、ちょっと久しぶりだった。このあたりはチヌのメッカだが、最近チヌに食指が動かなかったのだ。カサゴゲームばかりしていた。実はこの日も反応が薄いチヌよりカサゴを釣りにきた。垂水界隈のサイズの物足りなさを、ここで挽回したかったのだ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
大阪湾奥ライトゲーム
釣行日は9月8日。中潮で21時頃に満潮をむかえる。夕マヅメにINして、アジングタックル1本で足元の釣りを始めた。狙うのはアジではなく、カサゴだ。足場が近いので、メバルタックルよりもショートレングスのアジングロッドに分がある。そしてアジがいれば、アジを狙うこともできる。へへん。
ようやく、ようやくという感じだが気温が和らいできた。朝夕は30℃を下回ってくれるので、いくらか釣りやすい。しかし気温なんてものは、海にはあんまり関係がなかったりする。この日も後から見てみると水温は26℃を超えていて、本来ならオカッパリでは期待を持って釣れる水温ではない。超高水温。
マヅメにカサゴ3連発
この日はアタリが出るのが早かった。18時に入って10分後にファーストヒット。それまでにもメタルジグで小さいアタリをはじいていたが、ワームにかえた瞬間に食い込んだ。
このサイズでも24cmと、垂水や泉南のボーダー22cmを上回っている。このあと三連発でカサゴが来るが、どれも私の手幅よりも大きい24~25cmだった。さすが、水質が微妙なトコロの魚は違うぜ!よく見てみると、ちょっと体色が汚いのがわかるでしょう?
夜は活性が激落ち
はてさて、心配された夜の部である。実は、この夏はもうめっきり夜が釣れていない。どうしよう、と思うくらい釣れない。そして、どうしよう、と思ってから先もないくらい釣れない。釣れなさすぎる。
高水温がひとつの要因であることは確かだ。それでも日中食ってくるのは、おそらく、釣り人が撒き餌をしている理由が大きいのではないかと思う。それが暗くなるとなくなるものだから、マヅメまでに捕食を終えた根魚は食わなくなるのだろう。
そこで、こちらも少し考えた。いつも通りの「辛気臭いフィネス」…すなわちアジングに寄せた釣りをしていく。プランクトンパターンの魚を狙って、小腹を満たそうとしているカサゴを見つけてやるわけだ。ジグヘッドも0.75gとかなり軽くした。
キワをふわ釣り。タナをかえながら、ふわふわ、ふわふわとワームを漂わせる。触らない。ボトムに近づけて、少しアクションを大きめに入れると一度触ったが、見切られてしまった。ここまでか、と思ったときに、ドンッとでかいアタリがきた。
ラストに47cmチヌ
よっし、いいカサゴだ、と思ったのはその瞬間だけのこと。ドラグがキィィィィンと久々に狂ったような悲鳴を上げるので、慌てて緩めた。こいつ、チヌだな。ぶんぶん頭を振りやがる。もしかするとシーバスかもしれない。とにかく、いいサイズだ。
取り込むまでに10分近い時間を要した。ここまで手がつけられなかったチヌも珍しく、上げてみるとさすがにサイズがいい。もしかしたら、と思ったが50には届かず47cmだった。5lbのリーダーだったので途中で切れるかと思ったが、意外にもそちらは無傷。だが、ハリはさすがに思い切り伸ばされていて、もう少しでフックアウトというギリギリ感だった。
いやあ、久々にチヌ釣って喜びの声が出た。この春先なんかは特に当たり前のようにノッコミのチヌがばかほど釣れていたので、そこから遠ざかって半年弱、このコンディション抜群のサマー・ビッグ・チヌの襲来には痺れた。今年で一番の釣り体験かもしれない。
こいつを釣り上げると、もう満足して次の魚にはいかなかった。曲げられたハリを直して、ラスト一投に何の未練もなく納竿。数としては決して多くないが、カサゴ狙いのビッグ・ゲスト登場に震えた。
<井上海生/TSURINEWSライター>
泉大津
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