今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】

六角堂に歩いて渡れるほど水位が低下している山梨県富士河口湖町にある河口湖。ところが、意外にも釣れているのをご存じだろうか。見開きカラーのクマちゃんをはじめ本紙APCなども好成績を収め、そのいずれもが長靴・ノーマル釣り台による狙い方だ。立ち込み台利用に比べ釣果的に落ちるのは否めないが、それでも40~45cmを複数枚狙えるなら面白いはずだ。そこで今回は立ち込み台不要ポイントに絞ってガイドする。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)

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ヘラブナ釣り 淡水の釣り

概況とポイント

富士五湖のなかではもっとも大型に特化しているのが河口湖だろう。アベレージサイズは40~43cmで尺半クラスでもまだまだ。47~48cmが出れば合格点で50cm以上が釣れてはじめておめでとう!となる。

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】河口湖の概況(提供:週刊へらニュース編集部)

そんな河口湖だが今年はニュースでも報じられるほどの水位となっていて、いつもなら舟でないと渡れない六角堂に歩いて行けるなどと、どこかのニュース番組で紹介されていた。

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】河口湖・清水(提供:週刊へらニュース編集部)

確かに今年の河口湖は水位が低い。川の防災情報(水位情報)を見ても一目瞭然で直近ではマイナス2.9m前後となっている。しかし3mも減水しているのかと勘違いしてはいけない。ここ数十年の水位はマイナス1mが標準値。つまり今年は例年より2mほど低いが正確な値だ。

「それでも2mだろ。大減水じゃないか」

確かに六角堂に歩いて渡れるほどなので低水位なのは間違いない。しかし、だからと言って釣れていないわけではなく、むしろ減水しているわりには釣れていると見るべきだろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】河口湖・花火台(提供:週刊へらニュース編集部)

記者周知の直近情報では、奥川吐き出し右側の浜辺先端(鵜の島向き)、清水のアシ前、西湖落しの小さな流れ込み周辺、花火台前とその右側、浅川のホテル富士吟景前周辺、長崎トンネル入口の桜並木前、そして5月10日号見開きカラーでも紹介した真如苑前の水平護岸などで好釣果が出ており、そのいずれもがノーマル釣り台&長靴のポイントだ。

これらの共通点として言えるのが、竿21尺前後を振れば適当な水深(1本半~3本)にエサが届くこと。1本では底がスケスケでも1本半あればエサがどうにか見えなくなり、風が吹いて波立てば理想的な水深に早変わり。これがノーマル釣り台ポイントでも釣れている今年の共通項ではないだろうか。

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】河口湖・西湖落とし(提供:週刊へらニュース編集部)

なお5月11日の取材時点ではこれまでの好調っぷりがひと段落し、いわゆる一服状態に突入したものと思われた。釣果的にも厳しく、立ち込み台ポイントも含め釣り人の姿を見かけなかった。しかし同湖の規模・魚影を考えれると、これで終わりではない。月の月齢、大雨による水位上昇など、何かのきっかけで再び魚が岸近く(陸釣りで狙えるライン)に接岸するのは間違いない。

減水でダメとのレッテルを貼られ釣れないと誤認されているが、それがかえって狙いめなのかもしれない。

なお今シーズンから船津エリア(畳岩公衆トイレ~小曲展望広場トイレ)は釣り禁止となってしまった。過去に宙釣りで面白い釣りができた交番下が狙えなくなったのは残念でならない。

釣り方とエサ

釣り方は底釣りオンリーで、あとは流れ・波の強弱でハリスオモリとドボン釣りを使い分ける。

記者の経験上、バランス釣りが成立するほど静かな湖面では大釣りの経験がなく、最低でもガン玉Bサイズを打って止めるような時のほうがいい釣りをしている。

今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨・河口湖】河口湖・浅川(提供:週刊へらニュース編集部)

仕掛けは、以前だと大型のブルーギルが多く小バリだとすぐに飲み込まれてしまったため16号以上の大バリを使用したが、近年は同魚があまり釣れなくなり小バリ(10号前後)でも釣りが成立するようになった。

ハリスは1~1.2号が標準で、道糸もそれに合わせる。ウキは波間でも見やすく流れてもシモられにくい高浮力・ロングトップの視認性がいいタイプが使いやすい。

エサは両ダンゴ。春先だとグルテンセットが強かったが、現在は水温もそれまでよりも上昇したため両ダンゴで十分通用する。ブレンドで重要なのが比重とネバリ。波や流れにも負けず芯残りし、かつ底から浮き上がらないよう高比重のエサを作りたい。バラケ性も多少必要だが、バラけたからといって魚が寄ってくるものでもない。仮にアタリがないのであれば竿を伸ばす(短く)とか、釣り台の位置を変えるなどの対応を取ったほうが得策だと思われる。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
河口湖
入釣料:前売り¥1100、現場売り¥1600。釣り台・長靴必携。
この記事は『週刊へらニュース』2024年5月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。