プラッギング縛りでメバル。どうだろうか?ワームより釣れ劣る印象はある。そもそもプラグでメバルを釣ること自体、容易でない地域もあるだろう。幸い大阪湾奥の春はメバルがハードルアーにも反応しやすい。その利も生かして、先日はプラグ縛りで勝負してきた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
プラグだけで勝負
持参したプラグは、およそ10個だ。
主には実績があるものを集めた。筆者のラッキーカラーは紫。この色は特に来る。35mm~60mmのサイズ。シーバスもチヌも来るのは避けられない。ダウンサイジングしても同じだ。足元で食いやすい中大型ゲストを減らしつつ、オープンも打つために飛びやすい大きさと重さも意識した。
4月16日、雨上がりの19時スタート。もしかするとバチの姿を見ることができるかと思ったが、やはり曇り空の水潮ではバチ抜けしていない。少し渋そうだ。
まずはチヌ
メバル、プラッギング縛り。そもそもアタリが減る打ち方にはなるが、やる気のあるヤツを食わせる意味では積極的な釣りだ。しかし、それよりも先に反応してしまったのがチヌ。
頭にハリがいったこの掛かり方、先日も経験した。なかなかバテないので良型かと思ったが40cmくらいだ。ノッコミパターンも中盤。これだけチヌが食うなら、数年ぶりの年無しとも会いたいものだが、大型チヌの狙い方は知らない。数を釣ってその中で取るしかない。
時合いにメバルがぱたぱた
そのあともチヌが2つ食ってきて、メバルが出たのは20時。釣り始めてから1時間後のことだった。浮くタイミングが遅かったようだが、水潮なので、こんなものかもしれない。
ヒットしたプラグはやはり紫。自分が安心感を持って投げるので、多投するせいもあるだろうが、このカラーが強い。紫は海では、時に、異様に効くカラーだ。やはり連チャンで食ってきた。
しかし紫を一通り通すとスレてしまった。乗せきれないアタリを40mm45mmあたりの小さなプラグでなんとか騙しながら釣っていくが、ちょうど10尾釣ったところで完全停止。
水潮の酸欠状態に苦戦
当然この食い渋りは、水潮の影響だ。
水潮とは、海水よりも比重の軽い真水(雨)が、海面に乗ってしまった状態だ。真水では息ができない海の魚は、これにより、酸欠に近い状態になる。水潮で釣れないとは大体このような意味で、どうしても反応が鈍くなる。
メバルはまた表層の魚なので、どうしても悪くなる。今回はオープンの潮通しが良さそうなところをトロトロと流しながら足元まで追わせてバイトさせるという、テクニカルなパターンを作って攻略できたが、やはり釣りあぐねた印象はある。苦戦した。
ワームより確実に反応が劣る
21時になって、プラグ縛りを解いた。ワームにする。
しかしそれでもなかなか反応しないのだから、この日の水潮も本物だ。そもそも潮が止まりかけてきたこともあるが、レンジを15カウントまで下げて、ようやくバイトした。5尾までは追釣できたので、やはりプラグ縛りは、ストイックなスタイルなのだと理解する。あえてやることでもないのだが、バチバターンになるとプラグの方がよく釣れる。慣らしだ。
これからプラグ優先となる日も来る。その日のために水潮という悪い状況で実験ができたのは有意義だった。しかし今年も紫カラーが強いか。何かそこにはマンネリ感が出てきた。
そういえば今回はシーバスがお休みだった。前まで何かとガツガツ食ってきていたのに、むしろ真水に強いはずのシーバスが来ないとは。まあ……いかにも気分屋で、水潮を嫌がりそうな魚ではある。あれだけの大型な身体を酸欠状態の海で動かすのも苦しいのだろう。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪湾奥