甥っ子(10才)の乗合船デビューとして金沢八景「新修丸」へカサゴを釣りに行ってきた。彼は相当楽しかったようでアテンドは大成功。そこで今回は主にお子さんの乗合船デビューのアテンドのコツと、当日の釣行の様子をリポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)
実際のアテンド釣行をリポート
昨秋甥っ子の乗合船デビューを企てたものの天候不良で断念。そこで春休みを利用して改めて彼の乗合船デビューを企画した。
ターゲットはシロギス、マアジ、カサゴの中から選ぶように提案すると、彼はその見慣れない姿が気に入ったようで「カサゴ」をチョイスした。当初4月5日(金)に船宿に予約をしていたものの予報が悪いためキャンセルして、翌日彼の母(以下:姉)も含めて3人で釣行することにした。4月6日(土)の当日は天候はくもりで海上はナギだった。
船宿に到着
普段学校が休みの日は9時ごろに起きる甥っ子だが、当日は4時半に起床。朝食を済ませて車で船宿に向かった。6時半頃に金沢八景「新修丸」に到着。荷物を置きに船に行くと彼は初めて見る遊漁船に興奮。そして乗り物酔いの薬を姉と2人共服用して乗船した。
タックルの準備
釣り座は右舷胴の間を確保した。船ではトイレやキャビンの場所を説明してから、筆者は自分も含めた3人分のタックルの準備に取り掛かり大忙しだ。筆者と甥っ子は私が作った特製仕掛け、姉は船宿のオリジナル仕掛けで始めてみることにして様子を探ることにした。
出船
7時25分、定刻よりも5分早く出船。「ポイントまで20分ほど走ります」と船長のアナウンスがあり、船のスピードが上がって来ると彼は「少し怖い」と言っていたが、筆者にはごく普通にポイントへ向かっているとしか感じられなかった。
また彼は、海に浮かぶクラゲや大きなタンカー、海上から見える工場など目に映るもの全てが新鮮に見えたようで、それだけでも楽しそうだった。
ポイント到着
ポイントに到着したので筆者はまず甥っ子にレクチャーを開始した。エサ(サバの切り身)の付け方から両軸リールの扱い方、底ダチの重要性(常にオモリが底に着いている状態になるように深くなったらラインを送って、浅くなったら糸ふけをとる)を説明。次にカサゴ釣り初挑戦の姉にも同様に説明している時、彼は何か手元に違和感を感じたようで竿を立てた。
甥っ子1投目から本命キャッチでニッコリ
「違うかも」と彼が言うので筆者が竿を手にすると、魚が掛かっているのを確信。そのまま竿を甥っ子に戻してリールを巻くように言うと、水面には本命の姿が現れた。そのまま仕掛けを手繰って無事にキャッチ。彼はもちろんのこと、デビュー戦で第1投目から釣れたことに筆者も姉も凄く安心した
根掛かり地獄
しばらくして、2人とも要領をつかんだようなので筆者も釣りを開始するとコンスタントに本命をキャッチ。しかし、甥っ子と姉が根掛かりをするたびに、筆者はそのサポート入り。皆、根掛かり地獄に苦しみ仕掛け・オモリのロスが半端ではない。オマツリ(手前マツリ含む)も多いが、躊躇なく仕掛けごと交換して甥っ子には釣りを楽しんでもらうことを第一に考えた。
初挑戦の姉が入れ食いに
数時間たっても筆者と甥っ子はまだ4匹、姉はまだ1匹も釣れていない。しかしなぜか急に姉は入れ食いとなり次から次に本命をキャッチ!さらにはメバルまで釣り上げた。
聞くところによると、それまではオモリを底に付けずに釣っていたが、オモリを底に着けたら釣れだしたとのこと。底ダチの重要性は十分に説明していたのに筆者の言うことを信じていなかったようで残念。しかしメバルの刺身と冷酒が脳裏に浮かんで筆者はテンション急上昇。
甥っ子若干船酔い気味
姉の入れ食いが続く中、筆者も甥っ子も絶不調。甥っ子の様子が変だったので尋ねると、どうやら少し船酔い気味とのこと。しかし頑張って釣りを続けているので、どうにかして入れ食いを堪能して欲しいと思った。そこで2人共も仕掛けを絶好調の姉同様に船宿のオリジナル仕掛けにチェンジすることにした。
ポイント移動でゾーン入り
船がポイントを移動して釣りを再開。ポイントと仕掛、どちらが良いのか不明だが、不振の甥っ子はゾーン入りしたかのように、次から次にカサゴを釣り上げていった。それまではアタリを捉えても半信半疑で「根掛かり?」と言っていたのが、自信をもって「きた♪きた♪」と言いながらドヤ顔でリールを巻くようになってきた。
その釣り上げるペースが、同じく入れ食いを楽しんでいた筆者を凌ぐ程のハイスピードで凄かった。「ハリも自分で外したい」と言って、いつの間にかエサ付けから取り込み、ハリ外しまで全て1人で出来るまでに成長していた!
一方姉は、帰宅後にさばくことを考えると大変だと思ったようで、途中休憩しながら釣りをしていた。さらには、魚が掛かると「掛かっちゃったよ・・・」と言わんばかりに苦笑いしながらリールを巻き上げていたが、折角子供が楽しんでいるのに自分は釣りたくないとは言えなかったようだ・・・。甥っ子の勢いは最後まで止まらず、筆者とのダブルヒットも交えながら入れ食いを堪能していた
納竿
「あと10分で終了します。数を数えておいてください」との船長のアナウンスで筆者はラスト1匹を追加したところで納竿。
船長が数の確認をしに来た時に甥っ子の写真も撮ってくれて、帰宅後そのホームページを彼に見せるととても喜んでいた。筆者は船宿選びを間違えていなかったと大満足!帰りの車中、甥っ子はかなり疲れたようで爆睡!
当日の釣果
筆者:カサゴ17匹(10~24.5cm)
甥:カサゴ16匹(10~23.5cm)
姉:カサゴ18匹(10~22cm)メバル1匹(22.5cm)
コメント
甥:「もう少し船酔いしない体になりたい」。
筆者の感想:これには慣れるしかないと思うので、これからもたくさん沖釣りに連れて行きたい。
甥:「最高に楽しかった!」
筆者の感想:アテンド大成功。
姉:「エサのサバの持ちが良くて何度もエサ付けしないで済んだので、初心者には助かった」
筆者の感想:あまり意識していなかったが、言われてみればその通りかもしれない。
姉:「家に着いてからも船に揺られているような感覚で、夜船酔いになった」
筆者の感想:あまり船に乗り慣れてない人は船を降りてからも要注意か!?
アフターフィッシングと友達にお裾分け
釣ったカサゴは、刺身や唐揚げあら汁などにして食べることにした。
甥っ子は特に刺身とあら汁を凄く気に入り、友達にも食べてもらいたいと持って行った。友達の家ではその日のうちに刺身にして食べたらしく、初めて食べたカサゴの美味しさに感激したとの感想を貰えた。
まとめ
今まで、沖釣りに対してハードルの高さを感じていた方も多いかもしれないが、当記事を参考に是非お子さんの乗合船デビューを果たされてみては如何だろうか?きっとかけがえのない経験をすることができるはず。
<藤倉聡/TSURINEWSライター>