この前の中潮回りから大阪湾奥の春の魚が動き始めた。前日はチヌ5尾、マイレコードに並ぶ上出来。この日は別の魚の数も伸ばす!前回取り切れなかった「謎の大物」との決着も果たしたい……その姿を確認し、合計15尾を記録したミドルゲームをレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
メバル狙いで出陣
まずはメバルを狙いでいこうと思った。チヌも絶対に釣れる。しかし、何か対象魚を確実に定めておかないと、虻蜂取らずということになりかねない。けれど、舐めていると突然デカいのがきて切られてしまうこともある。プラグも安全に運用したいので、PEラインは0.3号の盤石号数をセット。これで何が来ても大丈夫だが、ヘッドウェイトはアンダー1gで、あくまでもメバルを主眼に。前日と同じ泉大津の釣り場に立った。
しかし、いきなり「そういうこと」が起こるものだ。一投目、なんとなーくオープンに投げたジグ単にヒットした。おおメバルか、と思ったらドラグが悲鳴を上げる。そのまま堤防の彼方へ走られて、何かに擦られて終了。前日も同様の魚をかけている、ボラか、シーバスか……。
チヌ、メバル、こんばんは
メバルはすぐに顔出ししてくれた。0.6gのジグヘッドに、オレンジのワーム。
実は今季、ソリッドカラーのワームでは初のメバルだ。まだ活性の高い時間だったからだろうか?もしかしてソリッドの日かなと思って次は白を打ってみたが、しばらく沈黙となる。
さて、「マストなゲスト」なチヌも釣れる。40cm級。先日の釣行でも思ったのだが、この時期のチヌ、あまり引かない。メバルの25cm級が来た方がよほど怖い。
20時頃が時合いで、チヌがバコバコきた。その都度メバルの時間を奪われるので、ちょっと邪魔かな、とさえ思い始める。合計5尾と、場を荒らしてくれる。実はこの6尾いけば1釣行での最大数記録更新なので、途中から意識し始めたのだが、最後の最後であと1尾出なかった。もう、なんか嫌味なヤツだな。
シーバスも2尾
それにしても、最初に逃した「あの魚」が気になる。20時を過ぎるとボラの大群が見えるようになったので、「ああこいつか」と冷めていたのだが、どうやら違ったみたいだ。引き続きメバルを狙って釣っていると、ドン、とくる。前に泳いで、手前に突っ込んできて、潜った。「これ、メバルだったら40cmだな」と思って、根から出てくるのを待機。実際、根魚だったらここで負けていただろうが、ぬるぬる~と魚が動き始めた。勝負をかける!
「俺のメバルロッドをここまで曲げるとは大したヤツですよ」と独り言を本当に声に出して言いながら、ニヤニヤと笑ってファイトする。バラさないとも限らないが、このやり取りを楽しまないと。まあデカいチヌかな、ゴンゴン叩くし……と、銀色の長い魚体が一閃。
おお、シーバスだったか。55cm、上出来。大セイゴ、みたいなもんか。しかしそれにしてもよく引いた。そう思ってみて見ると、ルアーが口の外(というか目)にかかっている。なるほど、かかりどころだ。それで水圧が大きく感じられて、エラい引きになったわけだ。
「謎の大型魚」の正体、シーバスだったらしい。
そしてふと思う。メバルとチヌとシーバスで、春の沿岸の狙い物3目達成だ!あくまでメバリングである。ライトゲームのつもりできたが、ばっちりミドルゲームの成果を出せた。
3目、合計15尾達成
メバル、チヌ、シーバスの3目で15尾達成となった。うまくいきすぎ、というものだ。
しかし、どうも不満が残るのはメバルの数。3時間やって8尾とは、少ない。20尾釣れてもおかしくない。まあ……今回は悪い潮でもある。そして考えれば、まだ水温12℃と適水温より2℃程度低いなのだ。それに中大型魚の活性が高すぎるせいで、ビビっているのかな?
メバルの適水温14℃となれば、メバル、チヌ、シーバスの三目30尾も現実的な数だ。夕マヅメにアジも釣れてくれたら、と想像が膨らむ。今年の早春の湾奥は、すごーく面白い。
<井上海生/TSURINEWSライター>
大阪湾奥