年が明け冷え込みが増した。どこに行っても貧果でアタリが恋しくなる時期ではないだろうか。それならばいささか遠出になるが、静岡県伊豆市にある早霧湖はどうだろうか。あの釣り場なら厳寒期でもウキが動き、いい日いい人なら50枚近い釣果も狙える。浮き桟橋があるので手軽に釣行できて、しかも周囲は温泉天国。帰りにひとっ風呂浴びて帰るなど、ぜいたくな釣行が可能だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
早霧湖の概況
今期も複数回に分けて新ベラ放流がおこなわれ、既存のヘラと交じって魚影は良好。朝イチは見えなくとも晴れて水温が上昇し始めると、ウキの近くや桟橋直下に魚が見え始めるほどだ。
水位は満水でエン堤からオーバーフローしている状態。温暖なイメージがある伊豆だが、この時期は氷点下まで下がることも珍しくないので、防寒対策は万全にしたい。
なお直近の釣果情報は早霧荘オーナーが発信するブログを確認するのが手っ取り早い。グーグルなどで早霧荘と検索すれば「早霧湖・早霧荘おやじのブログ」で確認が可能だ。
ポイント
舟釣りと桟橋があるがこの時期は、舟釣りをする人が少なく桟橋がメインになる。また日ごろからエサ打ちされていることもあり、桟橋のほうがアタリ数・釣果ともに舟釣りより勝る。
桟橋は本湖向きとエン堤向きがあり、いずれににも万力を取り付けるタル木が用意されている。釣果的には本湖向きが有利だが底釣りだと竿が長くなるので、それを嫌うならエン堤向きでも構わない。とくに入口付近や先端がよく、逆に本湖向きなら中央の最深部付近が人気だ。
なお桟橋にスノコはなし。またすき間があるのでハサミ・スマホなど小物の落水には十分注意したい。
釣り方とエサ
早霧湖の釣り方とエサを紹介しよう。
底釣り
この時期は本湖向きの底釣りがもっとも手堅く釣果も伸びる。竿は深い所で23尺前後。長竿になってしまうが、同湖を訪れる人はこれが目当てで来るので、長竿を苦にする人は少なくむしろ振りたくて釣行するのだろう。
エサはグルテンセットを軸に釣況次第で両グルテンや両ダンゴもあり。水深が深いのでエサをしっかり持たせるため、ダンゴでもグルテンでも硬めから入るのがセオリー。そのうえで必要なら軟らかくしてみよう。はじめから軟エサだと魚が寄ってきた時にエサが持たない。触るのに落とさない要因の大半は、エサが持っていないことだと心得よう。
桟橋エン堤向きであれば本湖向きよりも短い竿で釣りが可能。ただし逆カケアガリになるので、可能な限り竿いっぱいで底に届くようにしたい。中途半端に余っていると、振り込むたびにナジミ幅が異なってしまい釣りづらくなる。なおどこが何尺で底が取れるかなどは本湖向きも含めて、早霧湖オーナーに確認するといいだろう。
強風下では桟橋の揺れにも気を配りたい。入口付近を起点に先端に行くほど前後の揺れ幅が広がり、大なり小なりウキを引っ張ってしまう。面倒でも桟橋の動きに合わせて竿尻で追従し、できるだけエサを引きずらないようにしたい。
なお強風下ではドボン釣りが有効だが、それでも桟橋が揺れればウキが出たり入ったりを繰り返す羽目になる。場合によってはエサを引きずるほどなので、たとえドボンであってもウキが潜らないよう竿尻で追従するほうがアタリは出やすい。
宙釣り
魚影特濃の早霧湖なので、この時期でも宙釣りが効く。ベストはチョウチンだが、水温が上がり魚が水面下に見え始めたら浅ダナもOK。エサはいずれにしてもウドンセットがベストだが、グルテンセットも面白い。また混雑度や日並み次第では両グルテンも効く。
桟橋直下に魚が多くいるので竿は短くてもいいが、味気ないのであれば底を少し切った深宙でやってみてはいかがだろうか。それで上ずってくるようなら竿を短くしてもいいだろう。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
早霧湖
料金:桟橋¥2700。