テーマは「たまには野でのんびりと」。静岡県沼津市にある門池の通称・床屋前に入り竿18尺両グルテンの宙釣りで始めた吉田。しかし正午すぎの時点でアタリはゼロ。のんびりするにもほどがあるぞ(笑)。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
アタリの出ない時間が続く
取材でよく言われることがある。
「誰よりもアタリを出すのが早いよね。関口さんは」って。今回も門池の床屋前で週刊へらニュースライター山口氏、吉田康雄、記者と並びそれぞれが違う釣り方で狙っていたが、はじめにアタったのは記者だった。
だが誤解してはいけない。アタリを出すのは早くても、それが釣果に結びつかない。ゆえに最終釣果ではいつも並びでジリ貧が大半。
今回も竿12尺メーター両ダンゴで、開始わずか数投でズバッと消し込むも空振って、なぜかその後は音沙汰なしだった。
「両ダンゴのほうがいいでしょうか?」
両グルテンで狙っている吉田だったが触りも何もない釣況に、いささかしびれを切らして尋ねてきた。
どうかなぁ、アタったと言っても1回だけだしその後は何もないよ。それにアタリを出したのがヘラとも限らないしね。
「それはそうでしょうけど、ボクのほうは何も動かないですよ。竿もボクのほうが長いのに」
「実は同じようなことが昨日もあったんです。ズバッと入っても乗らなくて、その後はシラー。底釣りなのでおそらくは糸ズレアタリでしょうけど、それにしてもいきなり過ぎます」と山口氏が言う。前日試釣で同様の動きがあったということは、当日もその類いなのだろうか。
「ゴリ(ヨシノボリ)ってことは考えられませんか? 水中をのぞき込むとたくさんのゴリがいますから」
おいおい、オレは宙だぜ。それにあんな小さな魚が消し込みアタリまで出すか?
「確かに。これはとんだ失礼を申し上げて」
減水の影響?
何も起こらないまま、早くも正午を過ぎてしまった。気温はグングン上昇し、もはや薄着でもいいくらいの暖かさだ。
「おかしいですね。昨日はこの時間ですでに何回かはアタリをもらっていたのですが。もしかしたら減水の影響かもしれませんね」と山口氏。
前日よりも減ってますか?
「対岸の乾いた所を見るとそんな気がするんですよね」
でも水は勢いよく流入してますよね。
「そうなんですけど、落とす量も多いみたいでとにかく水位が安定しないんです。門池の釣況が不安定なのは、これも理由の一つだと私は思っているのですが」
粘るがナマズのみ
時計はすでに正午を回ったが、依然ノーフィッシュ。それどころかまともなアタリさえもなく、黄色信号が点滅してきた感じだ。
そのころ西の芝生で釣りをしていた山口氏の釣友が様子を見に来てくれた。
「芝生は何尺でも入れパクだよ。放流ベラだけどね。こっちはどう?」
全員がいまだオデコと山口氏が告げると移動を勧められたが、地ベラにこだわる我々は、多少の迷いはありながらも居残ることを告げ「では、がんばってねー」と常連は去っていった。
するとその直後、山口氏の竿が大きく曲がる。
「消し込みました。スレでしょうか」
ところがヘラにしてはどうも引きが強すぎる。上がってきたのは門池名物のニホンナマズだった。
時刻は12時45分。日が短い今の時期、残り時間はあと4時間あるか、ないかだ。さあ、どうする吉田。このまま両グルの宙を続けるか、それとも釣り方を替えるか。ちなみにこれまでアタリを出したのは山口氏と記者のみで、いずれも2回ずつ。しかも、そのどれもが消し込みだった。
次回も「たまには野でのんびりと」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
門池
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