6月の開幕から好調が続いている宮城県亘理沖のヒラメ釣り。間もなく後半戦に突入だが、依然として釣果は安定している。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 菅野順也)
大海丸でヒラメ釣り
9月16日(日)、5時に亘理荒浜港の大海丸から出船。航程40分で水深26mのポイントに到着。船のイケスからエサのサバが配られ、山川大海船長からゴーサインが出た。
「このあたりはヒラメの魚影がとても濃いので、天候にさえ恵まれれば釣果の心配は不要です。ただ、高水温によりここ数年エサの確保がむずかしくなっています。基本はマイワシを使用していますが、サバを使う日もあります。サバはサイズが大きいので、じっくり食い込ませてください。うまく食わせることができれば、マイワシよりも大判が掛かる率は高いですよ」とエサ確保の苦悩を語る。
いきなり90cm良型登場
そんな裏事情を揉み消すかのように、亘理沖の大判が開始直後から竿を曲げた。親子で釣行している尾本勝志さん(柴田郡)は、「65cmが今までのベスト。80cmオーバーをいつかは釣りたいと思っていましたが、大幅に記録更新です」といきなり90cmの大判を釣り上げて歓喜。
隣席の響くん(小6)は「何尾釣っても、掛かった瞬間はドキドキします。家の中での遊びもたくさんあるけれど、今一番楽しいのが船釣りです」と声を弾ませた。
そして、私の竿にもゴツゴツと前アタリ。静かに誘い上げると、走り出してハリ掛かりに成功。強い引きで、3kgの良型が姿を見せた。
終了間際に8kg級浮上
その後も次々と肉厚なヒラメがサバエサに食らい付いた。橋元伸二さん(亘理郡)は「地元の海でこんなに大きなヒラメが釣れるなんて幸せですね。タナを探しながら調整しています」とコメント。
熊谷嘉顕さん(仙台市)は「毎年ヒラメ釣りは欠かせません。前アタリからうまく食い込ませる駆け引きがだいご味ですね」と、タイミングを逃さずヒットにつなげていた。
終了間際、再び1本の竿が満月になった。篠塚靖さん(山形市)は「弱い前アタリなので小さいかと思いました。でも、掛かった瞬間に突然強く引き込んだので驚きました。大きいエサには大きい魚が食ってきますね」と締めの8kgを釣り上げた。
エサ確保の問題を払拭する魚影の濃さと活性の高さ。この日も亘理沖ヒラメのポテンシャルを実感することができた。
<週刊つりニュース関東版 菅野順也/TSURINEWS編>