記録尽くめの今年の猛暑も、ようやく衰えを見せ始めた。一時は海水温が30度を超え、魚たちにとっても厳しいシーズンだったのではないか。9月下旬に2組の家族と一緒に、久しぶりに愛知県常滑市の常滑りんくう釣り護岸を訪ねた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・JOFI愛知・大田豊明)
常滑りんくう釣り護岸で投げ釣り
釣行当日の潮は、旧暦8月16日の大潮で、前夜が中秋の名月。満潮は午前6時12分、干潮は12時27分。
今日のファミリーは長澤さんと小学5年生の怜央くん。もう1家族は横江さんと小学5年生の隆之介くん。
私は始発の地下鉄から名鉄に乗り換え、午前7時前に釣り場に到着した。この釣り場は名鉄「りんくう常滑駅」からすぐで、近くにスーパーやトイレ・自販機があり、電車利用の釣り場としてもお勧めしたい。
陸橋の上から釣り場を見ると横江さんが手を振っている。様子を聞くと、朝一番に常滑港でアジを釣ってきたという。泳がせ釣りのエサに使うそうだ。
基本は投げ釣りだが、隆之介くんがルアーや泳がせ釣りをするという。北側へ進んで長澤さんファミリーと合流、ここに釣り座を構えた。
当日のタックル
タックルから紹介しよう。サオはがまかつバトルサーフ4mオモリ負荷30号。リールはシマノ投げ専用のフリーゲン、スプールにPEライン0.8号を200m巻き、その先にゴーセンPEちから糸1~6号を結んでいる。
オモリは富士工業の海草固定天秤23号に自作の仕掛け。ハリはがまかつキス6号4本。エサはイシゴカイをハリの長さだけ刺している。
10~15cm級ハゼ&小ダイ活況
100mへ投げた仕掛けにちょんちょんとアタリがある。キスとは違うなぁと思いながら仕掛けを巻き上げると、15cmの小ダイがダブルで釣れた。次は13cmのハゼがダブル。
釣れるのはハゼと小ダイだけで、キスのアタリは全くない。キスはどこへ行ったのだろう。
5投目のサオをさびいていると、突然大きな引きがあった。慌ててサオを水平にし、リールのストッパーをフリーにしてのみ込みを待ったが、飛びついてこなかった。仕掛けを上げるとハリスから切られていた。引きの強さからしてマゴチかヒラメに違いない。
すぐにキス用の細仕掛けから、マゴチ・ヒラメ用の2本バリ仕掛けにチェンジして大物の食い込みを待つが、やや太い仕掛けにもハゼや小ダイが釣れてくる。
隣の長澤さん親子も同じようにハゼと小ダイを上げている。夕食はハゼの天ぷらにしたいと意気込んでいる。
投げて良型ハゼ3連
左隣で釣っていた若者2人が釣果をぶら下げて私の側にやってきた。この魚はなんですか?見ると市販のサビキ仕掛けにカタクチイワシが釣れている。「それはカタクチイワシです」と答える。
私は会社員として転勤を重ね、ほぼ全国を歩いてきたが、なかでも広島は思い出が多い。カタクチイワシといえば広島と松山が有名。広島では「100回洗えば鯛の味」とカタクチイワシをたたえ、松山では「ホータレイワシ」と呼ぶ。語源は頬が垂れるほどおいしいということらしい。
それらのことを若者に話した。2人は同級生で加藤さんと吉田さんと名乗った。どうも釣りは初心者らしく少し手ほどきをした。
投げ方をレクチャーし、仕掛けを投げ仕様に替えると、途端に3本バリに3匹のハゼや小ダイなどが釣れ始めた。