テーマは「ゼロからのスタートIN亀山湖」。取材初日、サッタ下に入った吉田を待ち構えていたのは小型ベラのラッシュ。竿を替えタナを替えセッティングまで変えても答えは返ってこなかった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
サッタ下に着舟
9月25日(月)の取材初日、笹川筋最上流部の広瀬まで行ってチェックするも中流域より濁りがきつく、再び下流へと引き返した吉田。これまで見てきた中ではもっとも濁りが薄くモジリもあったサッタ下に着舟する。
「舟を着けているそばからモジりますね。これは期待しちゃってもいいのでしょうか(笑)」
取らぬ狸の皮算用とはこのことだが、確かに期待感は十分。これなら何か”事件”が起きても不思議ではない。
飛天弓・閃光LⅡ18尺竿を継ぎ、タナ3本の宙釣り。エサはマッシュ系両ダンゴ。タックルとエサは図を参照。
ほぼ無風の静かな湖面に向かって7時にエサ打ち開始する。
ところでなぜチョウチンではなく3本のタナから始めたの?
「濁りですね。定説どおり浅めのタナからやってみてダメならチョウチンにします」
1本半とか2本ではなく3本にしたのは?
「秋ですから!」
なるほどね。
小ベラが多い
エサ打ちを始めてるとウキの近くでモジリが出始めた。もはや釣れるのも時間の問題かと思われたが、意外にもウキは沈黙したまま。
「いる感じはするのですが食うような触りにならないですね。タナが違うのでしょうか」
タナをエレベーターさせて探るが、反応が得られないまま時間だけが過ぎる。だがその間も周囲ではモジリがあり、時には舟の真横のラインでもモジるほど。
「でも、今近くでモジった魚は明らかに小型っぽいですね。目が合うほどの距離でしたから間違いありません」
濁ると中・小型の活性が上がってしまうことがよくある亀山湖。実際、記者がホームにしている片倉ダムでも大雨の増水後は30cm前後の小型ばかりで、たまに釣れても40cmあるかないかと厳しい釣況が続いていた。
だが、これもそれもアタリを出してからの話であり、今はとにかくウキを動かすことが先決。
ようやく吉田の竿が曲がったのは、開始から2時間近くが経過した9時21分。
「急にナジミ途中の触りが増えたと思ったら、いきなりズバッでした」
しかし、上がってきたのが予想どおりの小ベラ。尺1寸前後。
さらに次投も同型をゲットし、その後は触りっきりのアタりっきりになってしまったので、タナをチョウチンにする。しかし深くしてもサイズは変わらず、ついにエサ打ちをやめてしまう吉田。
どうしたの?
「小さめのハリ(サイト15号)にムクトップの釣りをやっていたのですがこの魚ばかりなのでセッティングを変えます」
大バリ効果は?
ハリを上下サイト18号としウキもパイプトップに替える。さらに竿も15尺にしてチョウチンダナを狙う。いわゆる大エサをドンと入れて待つ釣りに徹するようだ。
しかし大バリ効果は感じられず、ハリが大型化してしまったことでカラツンだけが増える最悪の状況。
「いいヘラがいれば、このハリだってラクラク食ってきてくれるはずなんですよね」
確かにそうだ。記者の釣友には24号という特大サイズのハリを使う人もいるくらいなのだから。
数枚の”小ベラ”を釣ったところで竿15尺チョウチン大バリに見切りをつけ、今度は竿21尺チョウチンで、ハリを15号に戻したムクトップ仕様にする。ところがこのタナでもアタってくるのは小ベラばかり。しかもダブルで食ってくる場面もあり万事休す。
「どのタナにも小ベラがいるので参りました。まさかアタってアワせないなんてできないし」
14時まで竿21尺チョウチンを試すも、期待の大型は出現せずあえなく撃沈。最後は半分ヤケクソで竿9尺チョウチンを試してみると、再び中・小型の入れ食いで時間切れ。
「大型はどこにいってしまったのでしょうか」
次回も「ゼロからのスタートIN亀山湖」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
亀山湖・亀山水産センター