第56回のテーマは「ゼロからのスタートIN亀山湖」。大雨による一気の増水と濁りで実績ポイントはすべてリセットされた千葉県君津市にある亀山湖で吉田の孤独な戦いが始まる。取材日は9月25~26日(月・火)。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
今回はサポートなしの挑戦
前回の「ノルマは48cm超IN片倉ダム」の記事を見ていただいた読者からお叱りのご意見をいただいた。以下はその概略。
「常連さんにポイントを譲ってもらうなんてタイトルに反してないだろうか。ザ・チャレンジと宣言しているのなら、すべてを吉田さん一人の力でやってこそでしょう。まして記者さんに引き舟してもらってポイントへ向かうなど言語道断!」
そうだった。このコーナーはチャレンジであり、釣らせてやることではなかった! オデコでは記事にならないと余計な算段をしてしまったと記者は深く反省。吉田にもコーナータイトルの意味を再確認してもらういい機会となった。
こうして心をまっさらな純白に戻して向かったのは、大雨の大増水でコーヒー色になってしまった大型の聖地・亀山湖。ノルマは設けないが、吉田一人の力で、境界線でもある尺半超を達成してもらいたい。
亀山水産センターから出舟
エレキは持っていても船舶免許がない吉田が乗れるのは10ftまで。そんな彼が好んで出舟するのが、本湖最下流エリアにある亀山水産センター。
安定感ばっちりの10ft艇を多数所有し、近年は桟橋までのスロープが設置され電動カートも利用できるようになった。また年券も扱っており小櫃川水系¥4000(亀山湖・片倉ダムほか)のみならず県内ほぼ全域で利用できる千葉県内水面遊漁証(¥6000)も購入可能だ。
「湖畔にはほかにも多数の舟宿さんがあるのでしょうけど、取材でもプライベートでも水産センターさんの利用が多いですね。なのでポイントもこの周辺オンリーで、ほかはまったくと言っていいほどわかりません」
それまでの実績ポイントは、この雨で完全にリセットされてしまっただろう。となればポイントに明るくない吉田にとってはかえって好都合か?
取材初日、満水・土砂濁りのなか5時30分に出舟。モジリもそうだが少しでも濁りが薄くなっているエリアを探して、笹川上流筋へと進む。
「取りあえず過去に竿を出したことがある最上流の広瀬まで行ってみようと思います。いいですか?」
いいも何も、今回は吉田のあとを追っかけるだけだからオレに気兼ねなんかいらないよ。どこまででもお供しますから(笑)。
水色を手がかりにポイント選定
途中、川面台で盛大なモジリがあったが流木や浮きゴミも多数で、あれが接岸したら釣りにならないとスルー。なお、トンネル下はゴミに埋め尽くされていた。
さらにサッタ下でも中小型のようだがモジリが連発。ゴミもないので候補の一つになり得るか。また笹川入口周辺も雰囲気あり。ただし徐々に濁りがきつくなってきたような気がする。気のせいだろうか。
小月橋をくぐって笹川に入り込むと、あろうことか川面台・サッタ下よりも明らかに濁りがひどい。上流から澄んでくると読んで川筋に来たはずなのに、これはアテがはずれてしまったか。
最上流エリアの広瀬でも濁りは同じで、しばらく見ていてもモジリはおろか異魚種を含めた魚の気配が感じられない。
「せっかくここまで来ましたが、これではダメですね。水色が少しでもよさそうなサッタ下でやりましょう」
なおサッタ下も濁りは入っているが、その度合いは笹川筋よりもややマシな感じ。後者が白っちゃけているのに対し、後者はやや白みが薄いイメージだ。
それにしてもなぜ上流のほうが、より濁っているのか。そう言えば2日前の夜に、東京では大雨が降った。それが千葉でも降っていて、新たな濁りが入り始めたのだろうか? いずれにしてもポイントは決まった。あとは釣るだけ。孤独な吉田の戦いがいざスタート!
次回も「ゼロからのスタートIN亀山湖」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
亀山湖・亀山水産センター