今年は中紀の磯底物が好調だ。しかし、台風の連発でサオ出しできる機会が非常に少ない。シケの合間を狙って出かけるしかない。なかなか思うようにいかないものだ。10月前半、石物を狙いに中紀・由良町大引の磯へ釣友と釣行した。
1週間ぶりの出船
当日は何とかサオ出しできるような感じだった。釣友の川田さんと中紀・由良町大引の磯へ出かけてみることにした。同地の上野渡船の話では、1週間ぶりに出られる状況になったそう。だが、次の台風25号のウネリが出ていて、翌日からは無理かもしれないとのことだった。
久しぶりの出港とイシダイが好調のためか、平日というのに底物狙いの人だけで10人以上もいる。上物狙いもイサギが好調で、底物、上物合わせて20人以上もの釣り人だ。
ウニ持参でヒジキ島へ
予約していたウニを入れてもらって夜明け前に大引港を出た。私と川田さんはヒジキ島の東へ渡る。川田さんがアリ島向き。
私がヒラバエ向きにサオを出した。いくら好調だとはいっても、もう1週間もエサが入っていない。魚が居るかどうか心配だ。
期待の朝一も・・・
当日は渡礁時から午後2時までは上り潮だ。釣りを始めて1時間ぐらいはサオ先がピリッともしない。エサのよく入っているときなら、トゲを切り取ったウニなら瞬殺なのだが…。
何度かエサを点検してみたが、トゲを切り取ったウニがそのままの状態で上がってくる。いつもなら期待の朝一がなかなか手強そうな状況だった。
そのうちにサオ先が時々ピリピリと震えるように動きだした。しかし、それも長続きするのではなく、単発的に触ってくるだけだ。
ようやく本命のアタリ!?
2時間ぐらい経過したころ、川田さんのサオがコツン、コツンとたたかれる。
「おっ、イシダイのアタリですね」と川田さん。「これは入るかも」と二人で見守る。
しかし、期待もむなしく食い込むことはなかった。川田さんが仕掛けを巻き上げると、ウニが完全に取られてハリが丸裸になっている。アタリはこの1回で、また静寂な時間が経過する。
ただし、本命が居ることだけは確認できたので、じっくり粘る準備ができた。
いよいよ本命顔見せ!
9時過ぎから石物のアタリが出る。まず私のサオがグーンと舞い込む。十分に食い込ませてアワセを入れた。ところが根掛かりしたように動かない。魚が沖方向に走った時にオモリが岩にかんでしまったようだ。
川田さんのサオが舞い込む。なかなかのいい引きだ。海中に白い魚体が見える。
イシダイだ!
海面にシマ模様の美しいイシダイが浮いてきた。50cm近くありそうだ。リールのカウンター28m地点でのヒットだった。