濃厚な食味で、明石にも勝るとも劣らないブランドと言われている東京湾のマダコ。そんな魅力的なターゲットを狙って、6月3日(土)、原木中山にある林遊船の仕立船で、今季初のマダコ釣りを楽しんだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・奥野忠弘)
筆者もマダコを連釣
私はミヨシだったので、なるべく浅いほうに投げていた。だが、水潮を嫌うマダコが、大雨の影響を受けやすい浅場側から離れて少し深場にいると判断。船の前ではなく、横方向に向けて実績の高い3号・オレンジ色のイカ用のエギをキャスト。オモリが底から離れない程度にエギだけを激しくシェイクしたあと、10秒ほどゼロテンで止めてアタリを待つ。
そして、再びシェイクしようとしたとき、ムニュッというタコの触り。そのまま5秒ほど竿先でシェイクし、さらに重みが加わって乗ったと感じたタイミングでアワセを入れた。すると、ズッシリと心地いい重量感。アワせたままの竿の角度でゆっくり巻き上げ、500gほどのマダコを抜き上げた。続いて、同じポイントで連釣。
上げ潮に良型が連釣
その後は潮止まりの時間帯となり、土砂降りのなかむずかしい状況が続く。だが、11時に雨がやんで上げ潮が動き始めると、船中でもポツポツとアタリが出始めた。私は2.5号の小型のエギに替えて、800gの良型を含め連釣。
このタイミングで、まだ釣れていなかった田村さんや小田切さんも今期の初タコを手にして「やっと釣れた。これで美味しいタコ料理が食べられます」と大喜び。
最後まで残った上杉さんも、後半にはしっかり良型を連釣し、直後に鈴木さんや窪田さんも追釣。「これで全員安打。今年も仕立てた甲斐がありましたよ」と満面の笑み。
トップ8尾で全員複数安打
ちなみに、なかなか釣れなかった人の仕掛けの共通点は、大型のエギを2~3本付け、さらに豚の脂身などを巻いて、その上に集魚用のビニール袋や集寄などをたくさん付けていたこと。
この釣りに精通しているベテランで、繊細なサワリがわかる人ならばアピール度を上げることは重要だが、慣れない人にとっては大きな仕掛けはせっかくのアタリをスポイルしてしまう。仕掛けをシンプルにした人の順に本命をゲットしていた。
その後も、移動するたびに船中のあちらこちらで取り込まれ、全員が複数安打に。全員が満足顔で、14時半に沖上がりとなった。
最終釣果
釣果は、私が8尾でトップ。全員の平均で4・3尾と、今期の初釣りとしては上々だった。
持ち帰ったマダコは一回冷凍し、自然解凍してから塩モミすると、ヌメリがあっという間に取れて下処理も簡単。刺し身はもちろん、煮付けや酢の物、唐揚げ、タコ飯にしたら、家族にも大好評だった。
釣って楽しく、食べて美味しい東京湾のマダコ。今年も好調なので、ぜひ皆さんも楽しんでもらいたい。
<週刊つりニュース関東版APC・奥野忠弘/TSURINEWS編>
林遊船
出船場所:原木中山