2泊3日で福島の湯ノ岐川へ渓流釣りに出かけた筆者。40年前に岩魚釣りを覚えた思い出の渓で、岩魚に山女魚と美しい魚たちと対面。温泉や宿での素敵な時間も併せて楽しんだ釣行の様子をお届け。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター中山祐司)
2日目は26cmイワナから登場
遅い朝食を済ませ昼のおにぎりを用意して頂き、次の日は檜枝岐方面へ向かった。快晴の朝、雪化粧を纏う尾瀬の山々を背に、檜枝岐川は雪代も多くなってきている。
釣場は入漁券の範囲と決め支流の沢を目指すことに。藪沢である。記憶を辿り車をデボした渓は20年振りである。林道が少し荒れているが面影は残っていた。禁漁のない沢の一つである。
沢釣り開始
登山靴にスパッツを付け、沢釣りを開始。杣道からの拾い釣りである。軽アイゼンは外して来たが、雪量は問題なさそうだ。
杣道を登ること30分、谷筋の残雪を踏み固めながら斜面の残雪をヘツル、足場を確保したところで竿を出す。
岩を喰む白い流れのわずかな溜まりを見つけキジを投入した。イトが引き込まれると一呼吸置き一気に抜き上げたのは、26cmの天然イワナ。天上イト1.5号3本ヨリ道イトハリス通しの1号ナイロン目印1ヶ所ガン玉4Bの無骨な仕掛である。鉤はイワナの8号を使った。
釣り上げたイワナは残雪にまみれていた。次の落込みで同サイズが出た。魚影が濃くなったようだ。
獣の気配感じ退渓
高度が増しフキノトウの群落を抜けると、岩蔭に獣臭が感じられた。獣道があるのだろうか?熊の予感もする。ホイッスルを鳴らしながら辺りを見廻し、次のポイントを目指そうと意気込むも心が引けてきた。単独行の不安がよぎる。安全と楽しい釣行を優先に、無理をせずに納竿とした。
コーヒータイムで落ち着きワタ処理をしたイワナは熊笹に添えて持ち帰ることに。時刻は15時を回っていた。