2月中旬といえば、カカリ釣り師にとっては1年で一番厳しい時期。釣り場によっては1日粘って一度もアタリがないことも珍しくないので、釣り場選びが最大のポイントとなる。そんな2月15日、大釣りはないがコンスタントに大型クロダイが上がっている三重県・紀北町白浦の栄丸渡船を訪れた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
1匹目はチダイ
近くにマダイの養殖小割りがあるので、まずはボラを寄せようと打ち返す。すると1時間ほどでボラのダンゴアタリが出始めた。「意外に良い感じですね。これならひょっとして…」と打ち返しを続ける太郎さん。
しばらくするとボラのダンゴアタリが強くなり、着底後すぐに割られるように。ダンゴを握る回数をどんどん増やす。最高30回ほど握らないとすぐに割られてしまう。
そして数投目にダンゴ割れからきれいに穂先を押さえ込むアタリがきた。ここで大アワセを入れると、サオがきれいに弧を描く。首を振っている様子が見られたので、いきなり本命かと期待したが、「大したことないですね」と余裕のやり取りで魚を浮かせる。
姿を見せたのは、残念ながらクロダイではなかったが、40cm近いチダイ。
チダイを追釣
「ボラの寄りといい、早いタイミングで良い感じになってきたので期待できるかも」と太郎さん。その後もボラを逃さないようにダンゴの打ち返しを続けていると、再び穂先が押さえ込まれた。
「小さい、小さい」と言いながらやり取りする太郎さん。姿を見せたのは、先ほどより小型のチダイ32cm。それでも、午前中からこれだけボラの活性が高ければ夕マヅメは期待できると思った。
強風で苦戦
ところが、午後からはさらに風が強くなり、イカダが大きく前後に動いてポイントがズレたのかボラのダンゴアタリもなくなった。午前中とは全く逆で、魚の活性は上がらずエサが取られない。
それでもリズムを崩さずダンゴを打ち続ける。ダンゴが割れてからのインターバルも、5分から10分のロングインターバルと試行錯誤するが、まったく反応が出ない。もちろん中切りも頻繁に試したが、反応がないまま無事に着底した。
不思議なことに、ボラのダンゴアタリがないまま10分ほど待つと、突然アタリが出てボラの口掛かり、ということが3回もあった。
クロダイの顔は見れず
結局、午後から納竿の午後5時30分までボラも寄らず全く反応がなく、無念のギブアップ。太郎さんが言っていた通り、取材日の変更がベストだったかも…(反省)。
白浦では、これから大型クロダイの本番を迎える。防寒対策をして釣行してみてはどうだろう。
<週刊つりニュース中部版編集部/TSURINEWS編>